白川宵桜ライトアップへ行ってきました。もちろん、ひとりで。
祇園の白川宵桜ライトアップへ行ってきました。もちろん、ひとりで。
「かにかくに 祇園は恋し 寝るときも 枕の下を 水のながるる」。
言わずと知れた、歌人・吉井勇が祇園を詠んだ歌です。
祇園歌人として知られる吉井ですが、実はちょっとだけ八幡歌人でもあります。
と言い出すと、八幡市民による地元ゴリ押しと思われそうですが、実際そうです。すんません。
「かにかくに~」と詠んだ30年後、吉井は療養のために辺境の地・八幡へ転居します。
松花堂庭園の近くの寺・宝青庵へ寓居し、谷崎潤一郎や志賀直哉などの訪問を受けながら、
妻とのつつましい生活を『残夢』なる歌集にまとめたり、八幡音頭なるものを作詞したりしました。
文化的水準が極めて高い我々八幡市民は、そんな吉井勇を最大限にリスペクト。
新しく開発された地域を「男山吉井」と命名、彼の文学的功績を「生きた形」で讃え続けています。
では男山吉井はさぞ「かにかくに」な風流な花街かといえば、特にそういうこともなく、
どっちかと言えば「蟹角煮」な生活感の漂うちょっと良さげな住宅地だったりするんですが、
もちろんそんな狂った与太は全くどうでもよく、話はあくまでも白川のライトアップです。
「寝るときも 枕の下を 水のながるる」茶屋だったという「大友」など、
残っていたら値打ちものであったろう街並を、戦時疎開でぶっ潰して生まれた、白川南通。
その通をメインに、道沿いの桜をライトアップするのが、祇園白川宵桜ライトアップであります。
ライトアップに入る前の、ライトアップされた桜。花見小路の花見会館あたり。
近隣一帯人だらけと思ってたら、案外観光客っぽい人には出くわしません。
で、白川南通に入り、本ちゃんの宵桜ライトアップ。
かつては、左の方に見えてる辰巳大明神を地元有志がライトアップしていたものを、
京都市が観光事業として平成2年に事業を引き継ぎ。が、財政難のため、14年に事業打ち切り。
京都商工会議所と京都仏教会が、何とか事業を継続。で、今日に至ってます。
隣の新橋通でも、祇園花灯路と称した行灯のライトアップを開催。
「祇園のお稲荷さん」の通称を持つ辰巳大明神も、それとなくライトアップ。
祇園の宵桜と川。
祇園の宵桜と人間。
祇園の宵桜と人間、ふたたび。
祇園の宵桜と人間、みたび。
祇園の宵桜と人間、よたび。そして祇園の宵桜と川。
まあ、こんな感じであります。
震災、あと開花が遅れてるせいか、人出はまあまあな数。
カップル、特に多いわけでもなく、はしゃいでるということもありません。
若い女性グループや混成グループもまた、さほど調子に乗らず、リア充臭を噴くわけでもなし。
中年たちのマナーが、非常によろし。
ただ来年以降、開花状況によっては鬼門化する可能性は大いにあるんじゃないかと。
そんな祇園の白川宵桜ライトアップ。
好きな人と見たら、よりかにかくになんでしょう。
でも、ひとりで見ても、かにかくにです。
【客層】 (客層表記について)
カップル:2
女性グループ:1
男性グループ:1
混成グループ:1
修学旅行生:0
中高年夫婦:1
中高年女性グループ:1
中高年団体 or グループ:2
単身女性:0
単身男性:1(ほぼ全員カメラマン)
【ひとりに向いてる度】
★★★
プレッシャーはなくはないが、
カメラマンに紛れたら特にどうということはない。
【条件】
日曜 19:30~19:50
祇園白川宵桜ライトアップ 毎年3月末から4月上旬にかけて開催 東山区白川南通 辰巳神社~川端通 京阪祇園四条駅 徒歩3分 京阪三条駅 徒歩5分 阪急河原町駅 徒歩5分 公式サイト 祇園白川宵桜ライトアップ Wikipedia 白川通(祇園) |