『キュートン IN 祇園』 へ行ってきました。もちろん、ひとりで。

2011年6月18日(土)


よしもと祇園花月の『キュートン IN 祇園』 へ行ってきました。もちろん、ひとりで。

祇園会館。ああ、祇園会館。京都を代表する名画座、祇園会館。
もちろん名前の通り、祇園にあります。八坂神社西楼門の目の前。祇園バス停と一体化。
「2本立て」「飲食物持ちこみ自由」「入れ替えなし+入退場自由」というフリーダムな営業スタイルで、
映画ファンのみならず暇つぶしを求める地元民に長く愛されてきた館であります。
映画のみならず、秋には祇園東の芸妓はん舞妓はんが集結する『祇園をどり』も、ここで開催。
というかそっちメインで建設されたんですが、とにかく意外な立地の意外に立派な箱なのです。
私も、ちょくちょく来たりします。大抵は入場料1000円の木曜か映画の日ですが。
記憶が正しければ、『トレインスポッティング』 なんかもここで観たはずです。
「ラリったあげく寝グソをこき、そのクソを他人の食卓へ撒き散らす」シーンを観たのと同じ舞台で、
キュートンのライブを観れるというのも、祇園さんが呼んだ縁なのかも知れません。
よしもと祇園花月は、そんな祇園会館を吉本興業が借りる形でオープンさせた演芸場。
本格オープンは、2011年7月下旬。それまでは、プレオープン期間。
週末にネタ公演や特別公演各種が行なわれてますが、この日のキュートン公演もその一環です。
キュートンの説明、省略します。説明要る方は多分、読んでくれないと思うので。


四条通の東端、八坂神社の前から祇園会館を望む。
左端のビルに赤い文字で「祇園会館」と書かれてるのが、見えるでしょうか。
大きいハコです。定員、500名。かつては上の階にマハラジャやディスコなんかもあったとか。


もうちょっと近づいて、ついでに市バスも絡めて。
マハラジャでは、かのファンタスティック・プラスティック・マシーン田中知之が駆け出しの頃、
「いつか洗う方じゃなく回す方になる」と思いながら皿洗いしてたそうですが、嘘ならすんません。


18時開場なのに17時半くらいに来てしまったので、近くの知恩院で暇をつぶします。
といっても知恩院自体はもう閉まってるので、
山門手前にある教団施設「ギャラリー和順」にて「鉄斎展」を無料で観覧。
鉄にして斎なるものでございました。ついでに、ゆる湯の出るトイレも拝借。


18時前、雨が降って来たので早々と会場へ向かいます。特に行列などは、ありません。
会場前では「当日券あります!」「椿鬼奴来てます!」と、若い人が絶叫されてました。


どーんと張り出された、よしもと祇園花月の看板。
そういえば大昔、吉本は新京極に京都花月という劇場を持ってたそうです。
松本人志がそこの屋上でオナニーしたという話を聞いたことがあるんですが、嘘ならすんません。


関西芸能の正統派に囲まれ異彩を放つ、謎の前衛集団の謎な名前の数々。
映画館のまんまな建物の中へ。中は人いっぱいで、当然のように客層は若者中心
ただし、開演直前に雨が降ってきたためか、当日券で入ったらしき中年夫婦風も散見。


で、内容なんですが、それよりもまず客が少ない・・・。二階席はほぼ、ガラガラ。
私はほとんど最前列に近いチケットが取れましたが、取ったのは当日の一週間ちょっと前。
ちなみに7/3の「ピース・綾部の祇園花月トーク」は、この日の時点で完売御礼。
その次の週、宇都宮まき、小泉エリ、桜 稲垣早希の「エリまき早希どやさ」も、既に完売。
世間は厳しいというべきなのか、あるいは真っ当な審判が下ってるというべきなのか。


ライブは、一応京都仕様なのか 『平安物語』 からスタート。
町娘・鬼奴を助けに、「精ドーンと出す」と連呼する清少納言と、紫バイブを持った紫式部が登場。
紫式部 = 増谷は「500人入る会場に120人しか入ってないじゃねえか」と絶叫しながら、
半裸姿で客席を縦横無尽にうろつき、十手のように紫バイブを女性客につきつけ、電源を入れる。
つきつけられた娘、本当にホラー映画のように顔がひきつってました。


奇跡的に自分と似た人を客席から上げていじりまくってた「くまだまさしファン感謝デー」、
「犬の歌」「塩の歌」絶唱する「鬼奴ショー」に続いては、「ゲロネタショー」。
セクシーな衣装で大便をして尻を拭くエマニエルしんじ、増谷の浅田真央、ビフィズス菌の喧嘩、
奴のレディガガからエアロスミスに変わる人など。


個人的に最もインパクトがあったのは、しんじでした。
「DJしんじのゴーツーオン」での「人間食いたいっ」「おしかりなど、直接僕に言って下さいっ」など、
言ってる内容も逝ってましたが、それより何よりこの人、声量が異常に凄い。
他のメンバーが訓練された声だとしたら、この人は天然、かつ一番デカし。
無意味な押しの強さ、暑苦しさやせっぱつまったタイム感、無駄で不毛な生命力の濃さ、
そんな過剰な生理を存分に撒き散らしていました。


プレゼントと称してどんどん服を脱ぎ客席へ投げ込む「韓流スター大集合」では、
靴下が舞台へ投げ返され、その靴下を増谷やくまだがまた思いっきり投げ返すしたり。
しんじの汗だくビショビショのTシャツも投げ込まれ、触った客が「冷たいっ」と絶叫してました。
ラストは、お約束のポージング。
エンディングでは「フランスへ行く」とか「日帰りでしんどい」とか「来る値打ちないぞ」とか言い残し、
謎の前衛集団は祇園の街を去っていきました。

先述の通り、客層は若者中心。ディープな奴ばかりかと思ってたら、割と普通というか。
少なくとも、ディープな内輪ノリが溢れるような雰囲気ではありませんでした。
カップル、意外と多し。といっても、好き者同士のカップルなどではなく、あくまで興味本位系。
もちろんディープな人もいて、特に女性の単独とグループは、そっち。
単身男性は、今風のおしゃれなのばっかり。あと、若干オッサンと変人が混ざるくらいでしょうか。

そんな、よしもと祇園花月のキュートン IN 祇園。
好きな人と観たら、より謎の前衛なんでしょう。
でも、ひとりで観ても、謎の前衛です。


【客層】 (客層表記について)
カップル:3
女性グループ:3
男性グループ:0
混成グループ:0
修学旅行生:0
中高年夫婦:若干
中高年女性グループ:0
中高年団体 or グループ:0
単身女性:2
単身男性:2

【一人に向いてる度】
★★★★
プレッシャーは特になし。
孤独な人間なら、さほど浮かないだろう。
ただし、汗でベトベトのTシャツや靴下やパンツが舞台から飛んでくるのが苦手な方は、要注意。

【条件】
土曜 17:30~20:20

よしもと祇園花月
京都市東山区祇園町北側323 祇園会館内

京都市バス 祇園下車すぐ
京阪電車 祇園四条駅下車 徒歩約5分
阪急京都線 河原駅下車 徒歩約10分

祇園花月公式 よしもと祇園花月

キュートンWikipedia キュートン

祇園会館公式 株式会社祇園会館
Wikipedia 祇園会館