高桐院へ紅葉を観に行って来ました。もちろん、ひとりで。

2011年12月4日(日)


高桐院へ紅葉を観に行って来ました。もちろん、ひとりで。

高桐院
美しき禅寺・大徳寺の、美しき塔頭です。
秀吉による信長の菩提寺・総見院の建立以降、大徳寺では武将の塔頭建立が相次ぎますが、
こちらの高桐院もまた、細川忠興 aka 三斎が、父・幽斉の菩提所として創建。
戦国時代きっての冷徹な智将にして、キリシタン&明智光秀の娘・ガラシャを嫁とし
隠居後は茶の道も究め三斎流の開祖ともなった、細川忠興。
かの千利休は、利休七哲の一人として認めるほどこの三斎が気に入ってたようで、
こちらの高桐院には利休邸からの移築されたと伝えられる書院・意北軒が残り、
また、北野大茶湯のために作られ利休の茶を忠実に継承したとされる茶室・松向軒も、設置。
さらに利休は、自らの灯籠を三斎の墓塔として贈り、これを気に入った秀吉が横取りしようとすると、
「こっちの方が風流だ」と塔の一部を削るなどという、実に性格の悪いことをやらかしたそうです。
心温まるんだか温まらないんだかよくわからんそんな数々の伝承と共に、
三斎&ガラシャ、三斎の三回忌に殉死した興津弥五衛門、そして何故か出雲阿国が眠る、高桐院。
年中無休で拝観謝絶の塔頭が多い大徳寺にあって、こちらは常時、拝観を受入。
もちろん紅葉シーズンも開いてます。そしてもちろん、混みます。
紅葉がすっかり落ちた頃に出かけましたが、それでも全然、混んでました。


利休が切腹を命じられる原因を作った、大徳寺・三門
「金毛閣」と名づけた上層部に自身の木像を安置し、門をくぐる者全てを己の足下へ見下すという。
侘び寂びもひったくれもないとか思いながら、しばし禅寺の禅寺らしい石畳を歩きます。


数ある塔頭では、いくつかが紅葉シーズンの特別拝観実施中。
信長が父の菩提寺として建立し、自分が死んだ後も一旦葬られた黄梅院もまた、特別公開中。
小早川家の菩提寺でもある、黄梅院。『小早川家の秋』という感じで、何となく入ってみました。


何となく入ってみたら、入ってすぐの庭以外、撮影禁止。
やたら古い庫裏やら、妙に新しい茶室みたいのやらを見て、とっとと帰ります。
また禅寺の禅寺らしい石畳を歩き、瑞雲軒前へ出没する野良猫に案内され、高桐院へ。


で、高桐院、入口。
年中拝観OKの割には、通りかかるたびに「拝観謝絶」になってる気がする高桐院ですが、
この日もばっちり「午前中拝観お断り」の張り紙あり。観光専用じゃないから、しょうがないですが。
一応、現役で細川家の菩提寺。元首相・細川護煕が来たという話があったような、なかったような。


御存知、敷石の参道。きれいに紅葉が敷き詰められてます。
ここまではタダ見OKのため、カメラ抱えたオッサンたちが客より大きい顔で写真撮りまくり。
けたたましいシャッターの連射音に見送られながら、拝観受付のある本堂玄関へ。
異常に狭い玄関と下駄箱で、大勢の人が靴を探す横をかすめながら、中へ入ります。


妙に愛想のいいお姉さんに拝観料400円を払い、中へ。
あとは特に書くことも無いので、淡々と絵だけでお楽しみ下さい。


本堂南庭、通称「楓の庭」を、右から見てみたの図。


「楓の庭」を、左から見てみたの図。


「楓の庭」を、トイレ近辺から見てみたの図。


本堂の中から庭を見てみたの図。


スリッパはいて庭に下りてみたの図。


高桐院名物「三斎井戸」と「袈裟形のおり蹲踞」を並べてみたの図。


茶室と灯籠と紅葉を並べてみたの図。


三斎とガラシャの墓の写真を撮ろうかと思ったが、
何となく観光感がなくて「人様の墓を撮ってる」感がして、思わずひるんで撮らなかったの図。


出雲阿国の墓は、探すのが面倒くさくなったの図。


興津弥五衛門の墓は、意識野にさえ上らなかったの図。


本堂へ戻り、もう一度中から庭を眺めたの図。


「楓の庭」以外にもきれいな紅葉はあるんやなの図。


生死事大光陰可惜無常迅速時不待人やなの図と、お帰りの図。


急に雨が降ってきた、帰りの大徳寺。
2011年の秋は、本当に気候がややこしい。というか、最近毎年な気もしますが。
紅葉が全開になった途端、大雨が降って大風が吹いて、全部台無しになるっていう。
とはいえ、落ちた葉もまた美しかった高桐院でございました。

客層は、烏合。年齢高めの烏合というか。
地元感はないですが、観光ハイや馬鹿騒ぎからも遠い感じ。
狭いため混むことは混みますが、混雑ハイなどのアホ状況にはならず、雰囲気は落ち着いてます。
カップル、いることはいますが、数的にもオーラ的にもプレッシャーになるようなことはなし。
単独はカメラマンのおっさんと変人。ごくわずかにいる女は、おひとりさま。

そんな高桐院の紅葉。
好きな人と見たら、より塔頭なんでしょう。
でも、ひとりで見ても、塔頭です。

【客層】 (客層表記について)
カップル:1
女性グループ:1
男性グループ:若干
混成グループ:0
修学旅行生:0
中高年夫婦:2
中高年女性グループ:2
中高年団体 or グループ:3
単身女性:若干
単身男性:1
【ひとりに向いてる度】
★★★
色気的には多分問題なし。高桐院は人圧に注意。

【条件】
日曜 12:40~15:15

 

高桐院
京都市北区紫野大徳寺町73-1
9:00~16:30

京都市バス 建勲神社前下車 徒歩約5分
市営地下鉄 北大路駅下車 徒歩約25分

高桐院 – Wikipedia

高桐院 – 京都観光Navi