2012年への年越しを、京都で迎えました。もちろん、ひとりで。 【1】

2012年1月1日(日)


2012年への年越しを、京都で迎えました。もちろん、ひとりで。


まずは年越し蕎麦で腹ごしらえです。
丸太町というか御所のそばの『花もも』で、ねぎそばを。
何となく歩いてたら何となく気になって入り、何となく丸飲み瞬殺するの図。


で、まずはおけら開始直前の八坂神社へ。
観光客、多し。昼間に錦近辺で見かけたのと同質のタイプの年越観光客が、多し。
「年末年始に海外へ行くようなタイプが、金なくて京都に来たような家族連れ」みたいな。


18:30過ぎに境内へ入り、例年通りの「特攻服禁止」看板を拝む。
当然ながら、23時頃の地元&若者寄りな雰囲気とは、客層がかなり違います。
それなりに人はいるが、混雑度もピーク時にはほど遠く、移動・歩行も全然普通に可能です。


18:50頃、神職たちが本殿へ入り、除夜祭を開始。中は見えませんが。
儀式が始まった頃から、バイトの若者が大量のおけらをかついで、拝殿の周囲へ登場。
「いかがっすかあ」と販売。おけら、参道の屋台でも販売。しょーばいはんじょでささもってこい。


19:10過ぎ、神職たちは本殿を出て、をけら灯籠へ。
神聖なる火を、をけら灯籠へ移します。割に空いてる境内も、この時ばかりは人垣。
カメラマンはいずれも手馴れた連中で、プロもアマも開始数分で何ショットか撮り、すぐ帰ります。


それなりの混雑を見せる、をけら灯籠周辺。
観光客が多目といっても、平時や祭りの時のような幼稚な観光ハイは、割と希薄。
カップルやグループ客もそれなりにいますが、特にプレッシャーになるようなボリュームではありません。


燃え上がるおけら火。そして、カメラ。
そういえば境内には、阪急の企画チケット売り場がありました。
どうせなら「おけらと乗車券のセット+おけら持込OK」のチケットでも作ればいいのに。


その阪急に乗って、西院へ移動。西院春日神社へやってきました。
ここでは大晦日、鳴釜神事なるものが行なわれます。米を窯で焚き、その音と出来で新年を占う、と。
で、それを見に来たと。ただ、到着したのは、20時。鳴釜神事の開始は、21時。暇です。


明かりこそ灯っているものの、何かが始まる気配さえありません。暇です。
駅前をうろついてると野口商店が開いてたので、年越しお好みでもを食おうかとも思いましたが、
やめて、ついでに鳴釜神事を待つのもやめて、恵方改めが始まる神泉苑へ。


西院から歩いてやってきた、神泉苑。
ヨーロッパ企画が奉納した初詣の幟が、出迎えてくれました。地域密着型ってか。
そういえばヨーロッパ企画、伏見のスーパー銭湯の俳句コンクールにも参加してたような。


今夜の主役、恵方社。
日本で唯一、その年の恵方へ向けて祠そのものの方向を変える社です。
直径1mほどの円形の基壇上に小さな祠が鎮座し、360度回転させることができます。
で、その方向改めを行なうのが、大晦日の23時なのであります。


着いた時には、他の客は皆無に近し。
中の人もほとんどおらず、仮説受付みたいなとこに暇そうなオッチャンが一人いるのみ。
あまりに暇なので、三条会商店街をうろつく。当然というか何というか、開いてる店はほとんどなし。


22:10ごろに戻ると、まだ始まる気配はなし。
やはり暇なので、本殿にあった恋愛成就みくじを引いてみました。
普通のみくじより100円高い、200円なり。賽銭箱に200円入れ、入魂のチョイスの結果は・・・


こんな感じです。
「夜も日もなく恋焦がれても、高嶺の花です」「思い切って諦めなさい」。
何て清清しい響きでしょう。是非神様におすがりしたいですが、神泉苑って寺じゃなかったっけ。


アナウンスされてる開始時刻の22:30になりました。
観光系の見物客、地元民らしき客、法被着た関係者、そして坊さんが恵方社の前に集まり、式開始。
坊さん、関係者や客と一緒にゆっくりと、二礼二拍手一礼。そう、二礼二拍手一礼です。


二礼二拍手一礼に続いて、読経。それが終わるといよいよ、恵方改め。
関係者数名が社を持ち上げて、2011年のほぼ正反対の向きに、根性で回転させます。


恵方改め、霊力を使うわけではありません。
ひたすら、人力。といっても小さい祠なので、作業はあっという間に終わります。


方向が定まると、その位置で坊さんが改めて読経。
それが終わると、見物人を含む参加者全員が順番に参拝+焼香。私もお参りさせてもらいました。
その横で、経を読んでた坊さんが、1000円の御札を積極的に推してました。


ビフォア&アフターで比べてみましょうか。
こちらが、ビフォア。南西に向かって拝む格好になってます。
ちなみに客、50人くらい。半分は、歩いてきた地元・近所風と、関係者。
残り半分の半分は、遠来系。もう半分の半分は、観光客風+変人+カメラマン。


で、アフター。
180度近くまわり、こちらから見えるのはお社の背中のみです。
客のテイストは全体的に中高年がメインですが、若い人間もそれなりにいました。
特にディープだったりするわけでもなく、過剰にネイティブという感じでもない、のんびりした雰囲気。


神泉苑といえば、平八。
太いうどんで有名な平八、恵方改めに連携する形で年越し蕎麦の奉仕をしてくれてます。
23時ごろから振る舞い開始、150食限定。列の最後尾に並びましたが、余裕でありつけました。
麺のクオリティ、無料のレベルではありません。見物の倍以上の人が、蕎麦をすすりまくり。


そうこうしてるうちに、時刻はもう23時過ぎ。
今回の初詣は晴明神社を考えてたので、バスの終わった堀川通を徒歩でひたすら北上、
ちょうどカウントダウン15分前くらいに堀川今出川までたどり着きました。
となれば、除夜の鐘も聞いときたい。というわけでやって来ました、『撞かずの鐘』の報恩寺。


普段は封印され、撞くのは除夜と大法要の時のみの、『撞かずの鐘』。
かつての西陣のダークサイドを偲ばせる由緒を誇りますが、現場の雰囲気は完全に和みモード。
100%地元系、物好きなど一人もいない客層で、混じるのがためらわれる超ネイティブ世界。
妙漣寺の低めな鐘の音と混ざり気味のサウンドだけ聞き、晴明神社へ向かいましたとさ。

2012年への年越しを、京都で迎えました。もちろん、ひとりで。 【2】 へ続く
 
2012年への年越しを、京都で迎えました。もちろん、ひとりで。 【1】
2012年への年越しを、京都で迎えました。もちろん、ひとりで。 【2】

2011年への年越しを、京都で迎えました。もちろん、ひとりで。 【1】
2011年への年越しを、京都で迎えました。もちろん、ひとりで。 【2】
2011年への年越しを、京都で迎えました。もちろん、ひとりで。 【3】

2013年への年越しを、嵐山で迎えました。もちろん、ひとりで。 【前篇】
2013年への年越しを、嵐山で迎えました。もちろん、ひとりで。 【後篇】

2014年への年越しを、京都で迎えました。もちろん、ひとりで。


八坂神社
京都市東山区祇園町北側625
拝観終日自由

京都市バス 祇園下車 徒歩すぐ 
京阪電車 祇園四条駅下車 徒歩約5分 
阪急電車 河原町駅下車 徒歩約10分

八坂神社 – 公式
八坂神社 – Wikipedia
 
 
西院春日神社
京都市右京区西院春日町61
拝観終日自由

阪急電車 西院駅下車 徒歩約4分
京都市バス 西大路四条下車 徒歩約4分 
嵐電 西院駅下車 徒歩約6分

京都・西院春日神社 – 公式
西院春日神社 – Wikipedia
 

神泉苑
京都市中京区御池通神泉苑東入門前町167
拝観終日自由
恵方改めは大晦日22時半より

阪急電車 四条大宮駅下車 徒歩約10分
JR嵯峨野線 二条駅下車 徒歩約10分
市営地下鉄 二条城前駅下車 徒歩約2分

神泉苑公式ホームページ – 公式
神泉苑 – Wikipedia

報恩寺
京都市上京区小川通寺之内下ル射場町579
通常拝観 9:00~16:00
除夜の鐘は大晦日23:45~25:00頃まで

市営地下鉄 今出川下車 徒歩約10分
京都市バス 堀川上立売下車 徒歩約2分

報恩寺 – 京都観光Navi
報恩寺 – 上京区の史蹟百選