宇治川花火大会へ行ってきました。もちろん、ひとりで。

2012年8月10日(金)


宇治川花火大会へ行ってきました。もちろん、ひとりで。

京都の中心部では、あまり花火大会は行われません。
木津川花火大会の記事でも書いてることですが、行われるのは大抵、近郊 or 遠郊。
大規模な花火に適した河川敷がないためか、あるいは引火したらマズい木造建築が多いためか、
理由は知りませんが、とにかく花火を見ようと思えば街中から離れる必要があるわけです。
一番人気は、いきなり他県ですが、JRで10分&地下鉄も直通する大津での、琵琶湖花火大会
他には、狭い場所でデカい花火をぶっ放す八木町花火大会なんてのも、穴場的な人気を誇ります。
そして、洛南のディープサウスな民から半世紀以上に渡り圧倒的な支持を集めているのが、
源氏ロマン溢れる宇治橋のすぐそばで開催される、宇治川花火大会です。
平等院宇治上神社の世界遺産と源氏物語、そして宇治茶と、雅なアイテムをいくつも持ちながら、
独特で濃厚なるDQNテイストと、縣祭なる奇祭の伝統も、何故か併せ持つ地、宇治。
そんな宇治の地に於いて、7000発もの 「源氏花火」 が打ち上げられる宇治川花火大会は、
雅な名前に反して、地元および近隣のやんちゃな方々が大集合する、一大イベントとなります。
比較的近隣に居住し、その名を幼少の頃から聞いてきた私としては、正直、行きたくない。
興味本位であっても、冷やかしであっても、ネタのためであっても、正直、行きたくない。
心からそう思うのであり、実際、今まで見物に出かけたことは一度もありません。
しかし、このサイトの趣旨は、メジャースポットの単独正面突破。行かねばならぬのです。
いやだなあ。どれくらい 「いや」 かを確認するために行くんだけど、それにしても、いやだなあ。
およそ花火見物に似つかわしくないそんな陰鬱な気持ちを抱えながら、
花火と混雑が爆発する宇治橋へ向ったのでした。


京阪本線から宇治線が分岐する、中書島駅の18時。大混雑です。
花火客で常に満員状態の宇治行き電車が、延々とシャトル運転を繰り返してます。
御覧の4番線を 「花火専用」 としてましたが、もちろん3番線からの宇治行きでも、アクセス可能。
ここでトイレを済ましておこうと寄ったら、女子の方は既に長蛇の列が出来てました。


中書島駅3番線ホームから空いてる宇治行きに乗り込み、
「俺、賢い」 と悦に入ってると、淀屋橋行きから降りて来た大量の客が乗り込んで来て、
結局パンパンになった車内で 「どこの大学がFランクか」 など糞話を20分聞かされつつ、宇治へ。
大混雑です。ホームには、「花火見物禁止」 の横断幕がかかってました。


で、駅を出たら、ロータリーを牛歩させられ、駿河屋の前まで数分かかる、大混雑。


歩行者天国化されてるけど、花火見物封じで壁が建てられた宇治橋も、大混雑。


塔の島周辺も、シートを敷いて見物を待つ家族連れで、大混雑。


道の至るところで座り込み、何かを食ってる人たちで、大混雑。


アングルを変えても、どこを向いても、どうにもこうにも、大混雑。


橋という橋には全部見物封じの壁が出来てるくらいに、大混雑。


でも、有料席の入口は、さほど大混雑にあらず。


しかし、花火が見えそうにない都計道路は、夜店で大混雑。
夜店の数、凄いです。客の買い食い率も、凄いです。縣祭を凌ぐんじゃないでしょうか。
最近はお飾りのような夜店が多い中、ここのはフル稼働しまくり。特にからあげの人気は、異常。
おかげで歩いてると、どこからソースやシロップをかけられるかわかりませんが。


19:15、まだ比較的普通に歩けるので、下流側にも行ってみました。
土地勘ないので場所はわかりませんが、とりあえず、歩けるところはどこ行っても、大混雑。
岸への入口では 「もう満員です。もう入れません」 と言いながら、テープで見物客を入場規制。
これはもう、見れんな。そう思い、その路線でネタにするため、あえて都計道路へ戻ります。


散乱するゴミを蹴りながら都計道路へ戻ってきた、19:45。
協賛企業の名を長々と読み上げ、予行演習みたいな花火を上げたのち、目の前で爆発。
ぼわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん、と。
花火、全然見えます。建物&JRナメですが、それを通り越すほど、高く、そしてデカい。


ぼんっ、ぼんっ、ぼんっ。ぼんっ、ぼんっ、ぼんっ。ぼんっ、ぼんっ、ぼんっ、ぼんっ。


JRの電車が走る真上で、ひゅわんひゅわんひゅわんばらばらばらばらばらばらばら。


星や動物の顔などが描かれたりしながら、ばーーーーーーーーーーーーーーーーん。


豚の顔と源氏物語の関係は不明ですが、どどーーーーーーーーーーーーーーーん。


またJRの電車が走る真上で、どどどーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。


どんっ、どんっ、どーーーーーーーーーーん、どどーーーーーーーーーーーーーん。


どどーーーん、ひゅるるるるるる、ぶわーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。


ばばばばばばーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーんと、
爆発のような轟音を響かせたフィナーレで、ジャスト20:45、宇治川花火大会、終了。
全然見れないだろうと期待値ゼロだった割に、かなりしっかりと花火を堪能することができました。
それにしても、宇治の人たちはやたら道に座りますね。私も思いっきり、座ってたけど。


で、花火が終わったら、帰ります。みんな帰るから、もちろん、大混雑。


10分間隔でシャトル運転してるJR宇治駅の前も、大混雑。


しばらく待てば人減るかなと思っても、いつまで経っても、大混雑。


しばらく帰る気がなさそうな若い衆は、コンビニの前などで、大混雑。


散乱するゴミを何度と無く蹴飛ばしながら、京阪宇治駅へ行くと、
こちらも客がふき溜まって全く動きがなく、絶対に乗れないと確信させる、大混雑。


なので、一駅先の三室戸駅まで歩いてみたの図。
やはり夜店と座り込む人民でいっぱいの歩行者天国と化した道を、歩くこと10数分。
着いてみたら、屋上が穴場として名高いアルプラザに近いためなのか何なのか、ここも、大混雑。
ただ、乗れないことはありません。4分間隔の電車にもぐりこみ、何とか脱出できましたとさ。

客層は、地元 or 近隣テイストです。
観光風の客は少なく、完全地元及び概ねJR・京阪圏内からの客ばかり。
カップルはもちろん多いです。しかし、そんな連中ばっかりというわけでもありません。
色気のプレッシャーは、まあまあというところでしょうか。一番の敵はあくまで、人圧になります。
若者は、全ての属性に於いて、多し。全体の7割くらい。ついでに、浴衣率も極めて、高し。
残りは、若めの家族連れが大半と、一般的な中高年が若干いるという感じ。
場所ごとの客層の違いはさほど感じられませんが、塔の島付近は家族連れ、多し。
DNQテイストは、さほどでもなし。ゴミの捨て方は最悪ですが、一般的なマナーは、まあまあ。
単独は言うまでもなく、少ないです。女は、絶無。男も、ほとんど見かけません。
「人が多いゆえに、細かいことが気にならない」 とは決して言えない、
独者には極めて厳しいイベントではないでしょうか。

そんな、宇治川花火大会。
好きな人と観たら、より花火なんでしょう。
でも、ひとりで観ても、花火です。

【客層】 (客層表記について)
カップル:2
女性グループ:1
男性グループ:1
混成グループ:1
子供:1
中高年夫婦:1
中高年女性グループ:若干
中高年団体 or グループ:2
単身女性:微
単身男性:若干

【ひとりに向いてる度】

徹底的に、アウェー。
色気のプレッシャーはさほどでもないが、
とにかく人圧が凄過ぎるし、心休まる場所もない。
どうしても行くなら、心身ともに万全のコンディションの上で。
でも基本、やめといた方がいい。

【条件】
平日金曜 18:00~21:45


宇治川花火大会
毎年8月10日前後 開催
19:45 打ち上げ開始

会場:宇治橋周辺
JR奈良線 宇治駅下車 たぶん徒歩10分程度
京阪宇治線 宇治駅下車 たぶん徒歩10分程度

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宇治川花火大会 – Wikipedia