立本寺へ桜を観に行ってきました。もちろん、ひとりで。

2013年4月4日(木)


立本寺へ桜を観に行ってきました。もちろん、ひとりで。

京都市上京区には、 「元●●寺町」 みたいな地名が多くあります。
「元真如堂町」 とか 「元百万遍町」 とか。 「元頂妙寺町」 とか 「元本満寺町」 とか。
中には、頭に 「元」 をつけず堂々と 「実相院町」 「革堂町」 「阿弥陀寺町」 と名乗ってたりとか。
町名のみならず、「元誓願寺通」 なんて通が、誓願寺と全然関係ないとこを走ってたりとか。
もちろん、元々はその町名の場所に名前の通りの寺があり、のち移転したわけです。
単に焼亡などで移転した寺も多いですが、移転の大きな山を作ったのは、天文法華の乱と、秀吉
法華宗の隆盛にブチ切れた比叡山が攻めてきて、法華宗は法華宗でそれを市内で迎え撃ち、
組の抗争の如き市街戦を展開したのち法華宗が洛外へ追い出された、天文法華の乱。
そして、そんな血気盛んな仏教勢力を殺ぐため、多くの寺を町外れへ集中移転させた、秀吉。
法華宗の中には、その両方で移転を余儀なくされた寺も結構存在するわけで、
今回桜を見に行った西陣の日蓮宗本山・立本寺もまた、幾多の変遷を経た寺だったりします。
創建以来、山門による破却や仲間割れを繰り返し、天文法華の乱では堺へ避難し、
帰洛したら秀吉に移転させられ、移転したら大火で焼失、現在地でようやく落ち着いた、立本寺。
北野商店街のすぐ南側で、住宅地に包囲されつつも極めて広い境内を持つ現在の姿は、
ちょっとしたハッピーエンド感さえ感じさせますが、もっとハッピーに見えるのが、桜の季節です。
かなりなボリュームの桜が、かなりなボリュームで密集して咲き、人もあまりいない。
何かもう、ちょっとした天国が現出してます。街角の天国、とでもいうか。
そんな立本寺の桜、ハッピーな気分でご堪能下さい。


かったるい花見客で充満してるバスに、出町柳から乗りこんで上七軒で下車、
七本松通をテクテクと歩いて南下し、到着したらいきなり門前の桜が満開の、立本寺山門。
実は私、この門前は何度となく通ってますが、中へ入ったことはありません。興味が沸かないから。
周囲が住宅地なので、小さい寺と勝手に思ってたわけです。では、実際の境内を見てみましょう。


実際に行ってみると、広く、そして素晴らしい桜。


素晴らしい桜と、参道。


素晴らしい桜と、石燈籠。


素晴らしい桜と、鐘楼。


素晴らしい桜と、お堂の庇。


素晴らしい桜と、お堂。


素晴らしい桜と、お堂。


素晴らしい桜と、扁額。


素晴らしい桜と、お堂。


素晴らしい桜と、鬼子母神大祭のお知らせ。


素晴らしい桜と、厄年のお知らせ。


素晴らしい桜と、お堂。


素晴らしい桜と、お堂と、札。


素晴らしい枝垂桜と、本堂。


素晴らしい桜と、地面。


素晴らしい枝垂桜と、本堂と、花見してる人たち。


で、帰ります。いや、実に凄いものがありました、立本寺の桜。

物凄い桜の割に、客層は超ネイティブの人のみ。
親子連れがのんびり座り込んでたり、お琴を弾いてる人とかがいました。
独男の花見スポットとしては、かなり理想的なシチュエーションではないでしょうか。
これだけ良い桜だと、しょうもない連中が穴場探しのネタにして、玩具になったりするとも限りません。
その前に、のんびりと街角の天国を楽しんでみては、いかがでしょうか。

そんな立本寺の桜。
好きな人と観たら、より立本なんでしょう。
でも、ひとりで観ても、立本です。


立本寺
京都市上京区七本松通仁和寺街道上ル一番町107
9:00~17:00

嵐電 北野白梅町駅下車 徒歩約15分
京都市バス 千本中立売下車 徒歩10分
北野天満宮前 or 上七軒 or 大将軍

西龍華・具足山 本山 立本寺 – 公式

立本寺 – Wikipedia