本格タイ料理店バーン・リムナームで、昼床を楽しんできました。もちろん、ひとりで。

2015年9月29日(火)


本格タイ料理店バーン・リムナームで、昼床を楽しんできました。もちろん、ひとりで。

京料理・梅むらの記事の中で、 「にらみ川床」 なる冗談を書きました。
鴨川沿いにて夏場は川床を出す同店に、川床シーズン終了間際の9月末に入店したら、
案の定というか何というか川床がしっかり終わってて、止むなく室内にて弁当を食った顛末を、
「これは、にらみ川床という文化的遊びだ、意図的な遊びだ、断じてそうだ」 的に書いたわけです。
あれから丁度、4年。私も、かつては睨んでただけの川床へ、幾度か忍び込むようになりました
金が無いので昼床ばかりの侵入ではありますが、それでも幾度か忍び込むようになりました。
良く言えば、ちょっと、大人になりました。が、悪く言えば、ちょっと、慣れも出て来てしまいました。
これは、いかんのではないか。これでは、アウェー感をヒリヒリ感じることができんのではないか。
もう一度、初心に返るべきではないか。 「にらみ川床」 の際の気持ちを、思い出すべきではないか。
そう考えた私は、 「にらみ川床」 の元ネタたる 「にらみ鯛」 の川床での敢行を、決意したのです。
「にらみ川床」 の元ネタを川床にて睨むことで、己の魂へのリベンジを果たさんと、決意したのです。
生憎、リアル鯛をリアル川床で睨もうとしたら、床どころか看板だけを睨むことになってしまう為、
鯛は鯛でもカタカナの 「タイ」 、即ちタイ料理を睨むことにはなりましたが、しかしそれでもタイはタイ。
また、睨んだタイ料理が実に美味そうだったので、睨みそっちのけで食い切ったりもしてますが、
とにかく真なるリベンジを果たし、改めてこのサイトのコンセプト&スピリットを再確認したのでした。
そう、これはあくまでも新たな挑戦なのです。当サイトが当サイトである為の、挑戦なのです。
2015年は川床ネタがひとつもやれてないことを、川床シーズン終了間際の9月末になって気付き、
団栗橋の近くにて川床も実装してるナイスなタイ料理店バーン・リムナームにて慌ててランチを食い、
その動機を捏造しようとして 「にらみ」 がどうこうと無理にゴネてるわけでは、断じてありません。
同店は普段使いもできる価格設定であり、飯が食える川床としては下手すると最安ゆえ、
財布的にも助かってうひゃひゃひゃというわけでも、断じてありません。


というわけで、9月末の13時過ぎ、五条方面より慌てふためきながら川床冷やかし、開始。
うちの鴨川川床ネタでは南側から冷やかす場合が多いので、たまには北側からとも思いましたが、
この日は激晴れ+日差しも強く、逆光を浴びながら散策すると目が痛いので、またも南側から北上。
川床、やってるとこはやってますが、やってないとこも結構、多し。9月末ですしね。暑いですしね。


いつもは西石垣の風俗ゾーンを北上するんですが、今日は夏の残り香を求めて、川側へ。
天気が良過ぎて残り香レベルを遙かに超えたビジュアルな川では、鳥が熱心に魚食へ取り組み中。
空の青さもまた残り香レベルを遙かに超えた真夏状態であり、川原では寝転がる人民が大量発生中。
日光浴をする外人、特に多し。橋下では、直射日光を避けてガン寝してる人も多し。暑いですしね。


先斗町はいつも以上に中国人観光客ばかりですが、人の数自体は混雑する程でもなし。
また、以前程の馬鹿さ加減もなし。向こうが変わったんでしょうか。こっちが見慣れたんでしょうか。
現在絶賛改装工事中でアスファルト剥き出しの小路を歩いてると、ショーキャバクラの立て看板あり。
「何が起こるかワカラナイ」 そうです。 「ポールダンス川床」 が実現することを、心から祈ってます。


木屋町の店の立て看が出てしまってた先斗町ですが、昼床の呼び込みなどは、全然なし。
というか、昼床を全面的に展開する感じの店自体が、やはり少なめに感じました。9月末ですしね。
例外は、スタバ床というところでしょうか。ここは時期も気温も関係なく、営業してる限り混むようです。
では、ぼちぼちバーン・リムナームへ向かいましょうか。団栗橋まで、今度は日陰を伝って、南下。


で、タイ料理店バーン・リムナームへ着いたの図。よくわからんアングルになってますけど。
着いた時、店の前に車が停まってたんですよね。で、ここ、ひっきりなしに車が停まるんですよね。
高瀬川を挟んだ店々には車が直付け出来ない為、業者がここで車を停めて物を運び込むわけです。
というわけで、謎の横打ち。でも、西石垣のエロゾーンへ入る手前であることは、よくわかるでしょ。


で、入店して 「床、行けますか」 と訊くと、 「300円かかりますけど。暑いですけど」 と言われ、
もちろん了承して店内の席の間を通り、奥にある川床へ出たら誰もいなくて貸切状態だったの図。
床には、二人掛テーブルが12~13脚並び、普通の椅子に加え増席用らしきプラスチック椅子もあり。
川側+南側の少し影になってる席へ座り、プラ椅子に夏の賑わいの残り香を感じること、しばし。


見慣れた鴨川を横目で見ながら、渡されたメニューを見てオーダーを考えること、しばし。
バーン・リムナームのランチは、日替わりセットや、カレーやパッタイなどのセットが、1000円程度。
また、それぞれのセットにトムヤンクンが付くセットも、1400円くらい。ごくごく、普通な価格設定です。
で、これに数百円を足すだけで、床での食事が楽しめるわけです。うひゃひゃひゃひゃなわけです。


で、結局1500円弱のダブルカレー・トムヤンクンセットをオーダーし、待つこと、しばし。
待ってる間、店内を埋めている普段使いの客からジロジロ見られて嗤われてるのではないかと思い、
店内の方を向かず、散々見慣れた光景とはいえひたすら川側ばかりを眺めながら、待つこと、しばし。
時折、床の片付けで業者の車が入ってくると、特に理由も無いのに熟視してみたりすること、しばし。


柱に貼られた混雑対応の注意書きも、特に理由も無いのに熟視してみたりすること、しばし。
で、内容を無意味に熟読してると、また意識が店内へ向いて、被害者妄想に囚われること、しばし。
「あの観光客、ひとりで調子乗って床出とるわ、暑いのに余計に金払ろて出とるわ。アホちゃうか」 と、
店内で食ってる際に正しく自分が思うことを思われるのではないかと思いながら、待つこと、しばし。


しばらく待って、ダブルカレー・トムヤンクンセットがお盆に載ってやって来ました。
セットのラインナップは、チキングリーンカレー+野菜イエローカレー、トムヤンクン、ヤムウンセン、
ライス+オカズとして少量のパッタイとガイトート+エビセンベイが乗っかった皿、そしてミニデザート。
それでは川床での 「にらみタイ」 、あくまで意図的に、あくまで文化的に、敢行させてもらいましょう。


まずは、ライスをじっくりと、睨みタイ。


続いて、イエローカレーとグリーンカレーもじっくりと、睨みタイ。


トムヤンクンのアップを撮るのを忘れたので、ヤムウンセンを、睨みタイ。


ライスなめで、パッタイとガイトート+エビセンベイも、睨みタイ。


カボチャ+タピオカのミニデザートも、睨みタイ。さて、食うか・・・。


というわけで、食い始めたら普通に美味いので、あっという間に食い尽くしたの図。
カレーは、イエローもグリーンも共にオーソドックスなタイプ。辛さも、万人に程良いレベルでしょう。
エビが2匹入ったトムヤンクンもやはり、まあ普通。ヤムウンセンも、そしてミニデザートも、まあ普通。
特に飛び抜けてるわけでもないですが全体的に安定してて、普段使いにはナイスな感じなのです。


が、今回はあくまで川床というプレシャスタイムゆえ、マンゴーラッシーも頼んだぞの図。
ベルで呼んだ店員さんは、水コールと思ったようですが。やはり、普段使い客が多いんでしょうか。
そう、ここの床は呼び出しベルを設置。ひとりで大声上げて、浮きをヒリヒリ感じる心配もありません。
真っ青なの下で飲むマンゴーラッシー600円ちょっとは、極めて濃厚にマンゴーかつラッシーな味。


マンゴーラッシーを飲みながら、見慣れた鴨川を改めて何となく見てみるの図。
結局、床にはひとりも客が来ませんでした。店内席は結構な混み方だったのにも関わらず、です。
普段使いのがっつり食う店として定着してるのがわかりますが、同時に、夏の終わりもしみじみ実感。
私もぼちぼち、ジュルジュル音を立てマンゴーラッシーを飲み切り、夏とおさらばすることにします。


勘定は確か、2470円。マンゴーラッシーを頼んでなければ、2000円を割ってました。安い。
店を出ると、車が停まってなかったので、悲願の前打ちにて店を拝む。そう、ここ、町家なんですよ。
中はかなり改装されてる為、町家と意識することは無いですが、お好きな方には嬉しいところでしょう。
と、前から拝んでたら、また車が停まりました。で、どいたと思ったら、また次の車が停まりました。


帰り、こんな天気も今年最後かと思うと何か勿体なくなり、川沿いを散歩すること、しばし。
川床の終了日は、翌日。既に片付けに入ってる床も見かけます。また、夏の終わりをしみじみ実感。
川床、今年もお疲れさんでした。そして、来年もよろしく。私は、来る金があるかどうか、わからんけど。
床の上から 「散々見慣れた」 と悪態ついた鴨川、水際へ近付いてみると、ススキが揺れてました。

バーン・リムナームの川床、床そのものの感じは御覧の通りな感じ。
「単なるテラス席じゃないか」 とさえ思わなければ、良い感じで楽しめるんじゃないでしょうか。
客層は、先述したように入店時から退店時まで私ひとりだったので、言い様がありません。
入るかどうか迷うような観光客の姿も、全く見かけませんでした。しみじみ、夏の終わりです。
店内の客層は、30代前後の地元人がメイン。普段も、大体こんな感じだと思います。

そんなバーン・リムナームの、昼床。
好きな人と行ったら、より川床なんでしょう。
でも、ひとりで行っても、川床です。


【ひとりに向いてる度】
★★★★
空いてる時は、かなり良い感じ。
格式的プレッシャーも皆無で、CPも抜群。
ただ、混んでる時がどうかは、知らん。

【条件】
平日火曜 14:00~14:40
 

バーン・リムナーム (Baan Rim Naam)
京都市下京区斎藤町140-28
11:30~14:30 17:00~22:00 月曜定休

阪急電車 河原町下車 徒歩約2分
京阪電車 祇園四条下車 徒歩約3分

タイ料理 京都 バーンリムナーム – 公式
バーン・リムナーム – 食べログ
京都鴨川納涼床への誘い – 鴨川川床公式