イタリア割烹スコルピオーネ吉右で、昼床を楽しんできました。もちろん、ひとりで。
スコルピオーネ吉右で、昼床を楽しんできました。もちろん、ひとりで。
当サイトでは、ある種の隠れテーマとして、 「境界」 と向き合い続けてきました。
「境界祭」 と再定義したクリスマスに 「境界」 的なるスポットにて宿泊を敢行する企画を筆頭に、
ヤラレ芸の如き表の顔の下で、アカデミックとさえ言い得る崇高な探求を続けてきたのでした。
そんな当サイトが、新たな特攻先と見込んだ 「境界」 があります。それが、際コーポレーションです。
際コーポレーション。知ってる方は、御存知でしょう。でも知らない方は、御存知ではないでしょう。
東京・福生の韮菜饅頭店から事業を始め、わかりやすくお洒落なプロデュースによって人気を獲得し、
21世紀以降は料理ジャンルを問わず大量出店を行って大成長を果たした、飲食店グループです。
京都に於いても、 『柚子屋旅館』 『祇をん豆寅』 など、有名店となった店舗を立て続けに出店。
何なら 「これこそが京都の象徴」 と思い込むトンチキな輩が発生しかねない勢いを誇ると同時に、
ある意味、わかりやすい表象の乱開発が続く現代の京都を象徴し得る存在にもなってるわけです。
この際コーポレーションを、新たな 「境界」 と見込んだ理由は、 「際」 なる名前そのもの。
不思議なインパクトを放つこの 「際」 という一文字、東洋と西洋の 「際」 を示してるんだとか。
「東洋と西洋の両方が出会う文化が、東京にある」 という考えから、命名されたんだとか。
実に 「境界」 的です。 「京都に全然関係ないだろ」 という言いがかりを越え、実に 「境界」 的です。
と、高踏にして深遠なるこうした判断に基づき、当サイトは今回、 「象徴」 への特攻を決めました。
赴いたのは、イタリアと日本の 「際」 な店名を誇る、イタリア割烹スコルピオーネ吉右の、昼床。
鴨川の 「際」 の、わかりやすく 「象徴」 な店のわかりやすく 「象徴」 な床に、忍び込んだわけです。
無論この特攻は、 「こんなの京都じゃない」 といった稚拙極まる揚げ足取りなどでは、あり得ません。
氾濫した表象がミノフスキー粒子と化し、ポスト・トゥルースが残念な天然のテーゼとなり果てた今、
表象と実体の 「際」 にこそ立ち現れる 「真実」 を見極めるべく、有視界戦闘に臨んだのであります。
そう、これは新たな挑戦なのです。当サイトが、当サイトであるために必要な、挑戦なのです。
決して、椅子床の記事に客が本当によく来るので、またダメ押しで行ったわけではありません。
断じて、実は単に一度は行ってみたくて、単に行ってみたわけでもありません。