梅小路公園へ梅を観に行きました。もちろん、ひとりで。

2023年2月23日(木)


梅小路公園へ梅を観に行きました。もちろん、ひとりで。

梅ライン。京都の怨霊シーンを語る上では、決して見落とすことが許されないラインです。
それは即ち、北野天満宮から御前通を南下し、土御門家の屋敷があった梅小路へと至るライン。
梅を愛した怨霊神のカリスマと、スター陰陽師の子孫とが、このラインで直結してるわけです。
怨霊神のカリスマとは無論、菅原道真のこと。北野天満宮の主祭神である道真に、他なりません。
優秀ゆえ重用されるも、藤原時平を始めとする平安貴族一同に嫌われ、陰謀により太宰府へと下り、
梅を想いながら野垂れ死んだ後は怨霊化し、恐怖の里帰りを遂げて都へ雷火を落としまくった、道真。
陰謀関係者に片っ端からヴードゥー攻撃をお見舞いし、震え上がった朝廷が名誉回復を決めるも、
遂には御所にも弩級の雷火を叩き込み醍醐天皇が心労死するくらい恐怖の底へ追い詰めた、道真。
この怨霊ジェノサイドが効きまくって、道真が天神として北野天満宮に祀られたのは、御存知の通り。
もちろん、愛する梅と共に。北野天満宮の梅苑は今なお梅の名所であり、訪れる人も絶えません。
かくして道真が怨霊神のカリスマとなった数世紀後、土御門家は梅小路に居を定めます。
土御門家。その先祖は当然、道真とほぼ同時期に活躍した陰陽師・安倍晴明。正しく、霊の名門です。
しかし、晴明の死後も晴明並みの超スター陰陽師を立て続けに輩出したかと言えば、そうも行かず。
権勢的には公卿になれたりと頑張りを見せたものの、肝心の霊的インパクトは欠けたまま時は流れ、
応仁の乱に至ると遂には都落ちの羽目となり、遁世先の若狭で暦を作ったりしてたわけです。
そんな土御門家が後に帰京出来た際、何を思ったのか。単に 「帰れて良かった」 とだけ思ったのか。
多分、違うでしょう。力が要る、と考えたでしょう。特に最近欠けてる霊の力が要る、と考えたでしょう。
そこで、道真に肖ろうとしたのではないか。怨霊神のカリスマと、梅経由の結縁を謀ったのではないか。
北野天満宮の真南である梅小路は昔、梅林が広がってたそうです。そう、正に梅ラインです。
京都の怨霊シーンと真摯に向き合い続ける当サイトとしては、この梅ライン、無視は出来ません。
そこで、梅小路公園にて折よく満開の梅を愛でた後、梅小路へ検証に行ってみたのです。


怨霊都市・京都の玄関は、やはり羅城門。ハリボテのミニチュアでも挨拶は欠かせないでしょう。
梅小路には新駅が出来ましたが、京都駅でこの門を拝んでから、徒歩で梅小路公園へ向かいます。
断じて、京都駅の乗換が混んでて面倒だからでも、一銭でも交通費をケチりたいからでもありません。
それに、梅小路公園は元・京都貨物駅で、言わば京都駅構内。歩いても、大して遠くはないのです。


そのまま塩小路通 = 三哲通へ入り、梅小路へ。リーガ屋上に、魔を感じる・・・。


「梅小路」 は地名でもありますが、リーガの南裏からJRに沿って西へ続く通の名でもあります。
近年は鉄博水族館の近道となり、公園の先で真の梅小路へと続くこの通こそ、その梅小路通です。
因みに、ピット星人の宇宙船をリーガ屋上へ誘致した先刻の三哲通は、渋川春海 = 算哲ゆかりの通
そして春海は元々、土御門家に学んだ人物。此辺もやはり、土御門家の魔界なのかも知れません。


そのまま西進し、梅小路公園へ。魔を感じるものが特にないけど、魔を感じる・・・。


梅小路公園、到着しました。 「広域避難場所」 といった現世な文字は、読んではいけません。
此処は、魔界なのです。土御門家が道真との梅ラインで怨霊力の増強を謀った、魔界なのです。


あと、此辺の住所が実は梅小路ではなくて八条坊門町であることも、気にしてはいけません。
此処は、魔界なのです。本当の梅小路は此処の西隣ですが、梅は咲いてるので魔界なのです。


何よりも梅の咲き加減が、なかなかです。これでこそ、梅ラインです。


魔力、確かに感じます。梅から確かに、魔力、感じられる気がします。


では愛でて行きましょう、梅。


梅。


梅。


梅。


梅。


梅。


梅。


梅。


梅。


梅。


梅。


梅。


梅、でした。堪能出来ました。


観るだけ観た後は、公園をスルーし、本来の目的地である梅小路へ。


天気が急に不穏化してオカルト感を増す中、鉄博もスルーして西へ。


鉄博を通り過ぎ、再び出現した梅小路通を西進して、本当の梅小路の東端にまで来ました。
此処から先こそが、土御門家ゾーンのコアです。到着した途端、妖しきもの、あり。正に、結界か。


西へ進むと、ウェルカムボードもあり。結界を通り越して、もはやキルゾーン感さえ感じます。
道真へ直結する梅ライン = 御前通は、もう目前。流石は土御門家が拠点とした地、と言うべきか。


御前通、到着しました。怨霊神のカリスマ陰陽師の名家を真直ぐ結ぶ御前通、到着しました。
この通の北端は、道真が祀られ梅が咲く北野天満宮。そして此処は、梅小路。正しく、梅ラインです。
しかも向かって右手には、土御門家の御菩提所であり、同家代々の位牌を祀る梅林寺が建ってます。
この寺を訪れたら、土御門家が梅ラインで謀った策略も解けるに違いありません。行ってみましょう。


・・・何か、すんません。本当に、すんません。というか、誠に申し訳ございません。

 

いや、土御門家に縁があるのは梅林寺だけではありません。通の西側の円光寺も、そうです。
円光寺。此処こそ土御門家の屋敷跡であり、天文台跡、そして春海による渾天儀の跡も残る寺です。
渾天儀と来たら、話は怨霊だけでは済みません。天文学方面の見地からも、検証の必要があります。
そう、これは学究なのです。興味本位の見物ではなくて、あくまで学究なのです。行ってみましょう。


・・・何か、すんません。本当に、すんません。というか、誠に申し訳ございません。
 
 
というわけで、梅見物@梅小路公園でございました。最後に少し寄り道したけど。
この日の梅小路公園の客層は、基本的には普通に公園へ来た若い子連れが大半という感じ。
梅が目的の濃いめな客や観光客系ももちろんいますが、それ以上に家族連れが多いです。
他の層は、概ね近所系の烏合かせいぜい近隣のおでかけ系であり、観光ハイは薄め。
単独は、男女ともほとんどカメですが、ガチ系っぽいのは少なくて、多くはにわか or 緩い系。
公園そのものの客層は、上記からカメや単独を抜いて家族連れだけにした感じ。
梅そのものの質は、寄りで頑張って無理に撮る努力を求められる、そんな感もありました。

あ、梅林寺も円光寺も、基本的に拝観は受け付けてないので、
無理に拝観するとか言って自ら阿呆観光客のサンプルになるのは慎みましょうね。
知りたいことは無制限に知れて、見たいものは無制限に見れると考えるのは、間違いです。
あと、当サイトが京都の怨霊シーンと真摯に向き合い続けてるというのは、大嘘です。

そんな梅小路公園の、梅。
好きな人と観たら、より梅小路なんでしょう。
でも、ひとりで観ても、梅小路です。

【客層】 (客層表記について)
カップル:1
女性グループ:若干
男性グループ:微
混成グループ:極微
子供:0 (幼児は家族連れにカウント)
中高年夫婦:1
中高年女性グループ:1
中高年団体 or グループ:6
単身女性:極微
単身男性:若干

【ひとりに向いてる度】
★★★
客層的にはアウェーそのものだが、
場所が極めて広いので、あまり気にならない。
あと、花の名所が持つギラギラ感じは現状薄めなので、
割と気が休まるとは思う。
といって、がっつり梅を期待すると、微妙かも。

【条件】
祝日金曜 13:45~14:30


 
 
 
 
梅小路公園 梅苑
京都市下京区観八条坊門町
咲いてる時には咲いてる

JR嵯峨野線 京都西梅小路駅下車 徒歩約10分
JR 京都駅下車 徒歩約15分

梅小路公園 – 公式