2012年の節分をめぐってきました。もちろん、ひとりで。【1】

2012年2月2日(木)


2012年の節分をめぐってきました。もちろん、ひとりで。
2月2日と3日の両日を、暇丸出しでフルにうろつきまくってます。

【1】 八坂神社の芸舞妓舞踊奉納+豆まき壬生寺の節分狂言須賀神社で懸想文購入
【2】 北野天満宮の追儺狂言+芸舞妓舞踊奉納+豆まき千本釈迦堂のおかめ福節分
【3】 千本ゑんま堂の節分狂言吉田神社の火炉祭大炎上

の、まずは 【1】、八坂神社、壬生狂言、そして懸想文です。


2日の一発目としてやってきたのは、八坂神社。
四方参りの南東スポットであり、「祇園さんの節分」の名で大きな賑わいを見せます。
2・3日と芸舞妓さんの舞踊奉納&豆まきが行われるため、カメラ爺さんたちも大量動員。
西楼門前、何故か統計調査をやってたり、姉ちゃんがREDBULLの販促やってたりしました。


いつも以上に中国人がウジャウジャいる境内を通りぬけ、
いつも以上にカメラ親父たちがウジャウジャいる舞殿へやってきました。
この日は13時から、先斗町が奉納。二人の舞妓さんが生の歌と三味線で踊らはります。
1ステージ10分で、そのあと豆を撒くと。それが13時・14時・15時の3本立て。


はんなりと、舞い。


はんなりと、豆撒き。


14時からは、弥栄雅楽会が15分ほど舞楽を奉納。


そしてやはり、はんなりと、豆撒き。


15時からは宮川町の芸舞妓はんが登場。
凄まじい勢いで降り始めた雪の中、やはり生の三味線と歌で踊りを奉納しはります。


はんなりと、舞い。


はんなりと、豆撒き。


「脚立は危険ですので降りてください」のアナウンスが響きわたる中、
雪が激しくなると「傘を差さないで下さい」というアナウンスも響きわたる中、カメラマン、大忙し。
舞妓はんらを追っかけ、あっちこっちへ移動しまくり、そこら中で無遠慮に脚立を立てまくり。
中国人がそれに釣られて動きまくり、おまけに大声で仲間を呼びまくり。修羅です。


300円の福引券つき福豆は、売れまくり。引換所には、長蛇の列。
「空クジはございません」とエンドレスで叫び続けるアナウンスに惹かれ、私も買ってみました。
引換所を見ると、それなりにいいものが結構な勢いで当たってます。傘とか、カップ麺の箱とか。
どうしよう。あんなんもろたらもろたで、家まで持って帰るのが面倒やな・・・


とか思いながら景品をもらうと、心配は杞憂に終わりました。
中身は、ペラッペラのフリーザーパック一枚。むしろこの紙袋が、一番のお宝かも。
客層は基本的にいつも通り、外人、特に中国系の観光客が多めな、八坂神社の客層。
そこに、地元勢が若干多く入る感じでしょうか。単独は、ご覧の通りカメラ親父ばっかりです。


四方の南東を押さえたからには、次は南西・裏鬼門です。
吉田神社と共に京都の節分を代表するスポット・壬生寺へやってきました。
普段は新撰組な観光客達でいっぱいのこの寺も、今日と明日は徹底的にネイティブモード。
壬生寺道を中心に一帯を通行止めにして、もの凄い数の露店が並びます。


壬生寺の節分と言えば、ほうらくの奉納。
春に行われる壬生狂言の公演で割られるほうらくを、節分に納め、厄除けとするわけです。
露店の中にはほうらくを売る店がいっぱいあり、書き方がわからなければ説明してくれたりします。
何故か売ってる人の中に若い女の子、それも右京区顔 (どんな顔だ) の娘が多かったり。


境内の新撰組何ちゃら館、露店の陰に隠れ、全然存在感ありません。
客層はもちろん、完全に地元仕様。冷やかしや観光客っぽいのは、とことん少ないです。
カップルも、少なめ。10代後半から20代前半の色気づく層がそもそも、少め。
で、その層以外のあらゆる層がいる感じ。


で、壬生寺の節分と言えば、ほうらくと共に、狂言。
その名も 『節分』 という題目のみを、毎回人も衣装も変え八回も上演します。
劇場(?)は、幼稚園の2F。グレゴリ青山が、砂場で遊んでて仏像を掘り出したところ。
私は17時の回に、16:45から並びました。先客は、20人くらいでしょうか。


ハコは完全入れ替え制。前の回の客がはけてから入ります。
入口では、200円の解説書や大念仏手ぬぐい、ほうらくせんべいなどを販売中。
狂言の前後にも「おみやげにどうですか」と売り込み。私は、前にも買ったけど、解説書を購入。
そういえば、警備員はしつこいくらいに「撮影しないでください」と言ってました。


節分狂言の内容は、後家の女主人のもとへ、赤鬼が現われる→
鬼、抱きつこうとするが、女、逃げる→鬼、小槌により着物を出し、変装。女、寄ってくる→
鬼、小槌の万能をアピール。女、小槌を欲しがり、鬼に酒を飲ませまくる→鬼、沈む→
女、着物をパクろうと脱がし、鬼の正体に気づく→鬼、開き直り襲い掛かり、女、豆を撒いて撃退。完。


雪が降る薄暮、建物から半分せり出した席に座り、狂言を鑑賞します。
極めて、風流です。でも、そんなこといってられないくらい、寒い。かばんに、雪が積もる。
座ってた場所が、たまたま鬼の後頭部+女の正面に来る位置で、時折、面と目が合いました。
その雰囲気に、背筋が凍るほどの凄みを感じました。単に寒過ぎただけかも知れませんが。


入りは、8割くらい。立ち客はなし。
17時の回に並んでる時、後ろの人が「いつもはもっと多いのになあ」と言ってたので、
寒さがマシなら、もっと混むかも知れません。18時の回は、警備員が呼び込みをしてました。
あ、言い忘れてましたが、節分狂言、春の公演とは違い入場無料です。


で、壬生寺をあとにします。
露店だらけの壬生寺道を北上してると、元祇園梛神社も節分祭の真っ最中。
というか、賑わいはほぼ壬生寺と一体化してます。エンドレスループのテープ雅楽が、実に雅。
ここからはバスで聖護院の須賀神社へ。去年日和った懸想文を、今年は買ってみるのです。


熊野神社前でバスを降り、去年と同じく無料接待所へ寄りました。
近所に本店がある八ツ橋・西尾がやってるので、出て来るのはもちろん、八ツ橋。
無料なのに「どうぞどうぞ」と呼び込みされ、今年は黒ごまの生八ツ橋をありがたくいただきました。
販売スペースでは、八ツ橋から節分蕎麦、そして艶やかなる懸想餅も販売中。


八ツ橋といえば、西尾と聖護院が二大巨頭なわけですが、
両方とも本店は八ツ橋発祥の地・聖護院に、古式ゆかしいスタイルで立ってます。
地元である聖護院門跡&須賀神社が賑わう節分は、もちろん両店とも積極的に行事に参加。
ご覧のように、塀にも大量にポスターが貼ってあったり。


着きました、須賀神社。
普段の夜は本当に誰もいない神社なので、この賑わいは何度見てもシュールです。
客層は、若いかあるいは妙齢の女性ばっかり。カップル、冷やかしの若い衆などもいません。
ただ、恋愛神社のようなテイストは妙に皆無なのが、これまたシュールだったりします。


さっそく懸想文売りの姿を探したら、いきなりいました。
しかし、スマホで写真撮影中。撮る方も、撮られる方も、懸想文売り。シュールです。
懸想文売り、時を超えて参上してるゆえか操作が今いちわからんようで、撮影、上手くいかず。
時間がかかりそうなので、特設テントの休憩所でちょっと一服することにします。


休憩所では、須賀多餅なるものを販売中。一個、130円なり。
2個260円からの販売ですが、一個だけ欲しいと言うと、きいてくれました。すんません。
おまけに、お茶も御馳走に。お茶、節分豆が入ってて、塩味がちょっとします。実に、美味し。
懸想文売りたちは、何とかスマホとの格闘を終わらせたようです。


軽くお参りを済ませ、やっとこさ懸想文を購入。千円なり。
懸想文売り、わけのわからん古風な口の聞き方をするのかと思いきや、話すと全然普通の人。
「これ買うのって、男はほとんどいませんか?割合で言ったら一割くらい?」と訊いてみたら、
「結構いらっしゃいますよ、一割はないと思うけど」と答えてくれました。


で、帰ります。
帰りには、節分夜間特別公開中の聖護院門跡に寄りました。
マイク+大音量で「よーこそおまいりやす」と出迎える山伏に、50円ローソク2本を寄進すると、
結構長めのお経を読んでくれました。ありがたや、ありがたや。


で、帰ってから開けてみた、懸想文。
人知れず鏡台や箪笥の引き出しに入れておくと、美顔になり、良縁に恵まれるそうです。
「大蛇と闘ひて」などと、ラブレターの代書が発端とは思えないワードが文面には踊ってますが、
昔は「大蛇」が愛の言葉だったのでしょうか。わかるような、わからんような。愛は、深い。
と、阿呆なことを思いながら2日は終了、明日も阿呆な節分行脚は続きます。
(続く)

2012年の節分をめぐってきました。もちろん、ひとりで。【1】
2012年の節分をめぐってきました。もちろん、ひとりで。【2】
2012年の節分をめぐってきました。もちろん、ひとりで。【3】


八坂神社
京都市東山区祇園町北側625
参拝自由

京阪電車 祇園四条駅下車 徒歩5分
阪急電車 河原町駅下車 徒歩10分
京都市バス 祇園下車 徒歩すぐ

公式 – 八坂神社

Wikipedia – 八坂神社

壬生寺
京都市中京区坊城仏光寺北入る
通常拝観 8:00~17:00

阪急電車 大宮駅下車 徒歩約7分
嵐電 四条大宮下車 徒歩約7分
京都市バス 壬生寺道下車 徒歩2分

壬生寺 公式 – 壬生寺
 
 
元祇園梛神社
京都市中京区壬生梛ノ宮町17
拝観自由

京都市バス 壬生寺道下車すぐ
阪急電車 四条大宮駅下車 徒歩約3分
嵐電 四条大宮下車 徒歩約3分

梛神社 – Wikipedia


 
須賀神社
京都市左京区聖護院円頓美町1
拝観自由

京都市バス 熊野神社下車 徒歩約5分
京阪電車 神宮丸太町駅下車 徒歩約12分
市営地下鉄 東山駅下車 徒歩約15分

須賀神社 – 京都観光Navi
 
 
聖護院
京都市左京区聖護院中町15
通常拝観は予約制 節分時は通常自由

京都市バス 熊野神社前下車 徒歩約3分
京阪電車 神宮丸太町駅下車 徒歩約12分
市営地下鉄 東山駅下車 徒歩約15分

本山修験宗総本山 聖護院門跡 – 公式
聖護院 – Wikipedia