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京都・東山花灯路2011へ行ってきました。もちろん、ひとりで。

2011年3月13日(日)

東山花灯路・二年坂
京都・東山花灯路2011へ行ってきました。もちろん、ひとりで。

東日本大震災が発生した3/11から、2日目。
明治以来の観測史上最大、マグネチュード9という無茶苦茶な地震、
日本最高度の津波防災力を持ってたであろう三陸地方を一瞬で飲み込んだ津波、
そして天災によって引き起こされた人災である、原発の爆発事故。
阪神の時とは違い、いまだ災害の全容さえつかめないほど被災地は広範であり、
そして言うまでもなくそのほとんどの地域で電気を含むライフラインはストップしてます。
電力不足により、翌14日からは首都圏でも計画停電が行われることが、決定。
そんな状況の中、大量の行灯を点灯する閑散期集客行事・京都花灯路は、始まってしまいました。
ご存知のとおり、東日本と西日本では交流の周波数が異なるため、直接送電ができません。
周波数変換した上での送電量MAXは、100万キロワット。対して、不足は1000万キロワット。
どうにもならん、と。ならば敢えて開催し募金を集めようではないか、と考えての開催だそうです。
ただし、公式ブログでも翌日以降どうなるかわからんと明記されてますし、
現場で歩いてる時も「今日で終わりらしい」という声を何度も聞きました。
そんな花灯路、行ってきました。

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京都・嵐山花灯路2010へ行ってきました。もちろん、ひとりで。

2010年12月10日(金)


京都・嵐山花灯路へ行ってきました。もちろん、ひとりで。

嵐山花灯路
紅葉シーズン終了後の閑散期対策+夜はどこも行くとこない対策として、
嵐山の名勝のあちこちに電飾を設置、幻想的なビジュアルで観光客増加を目論むイベントです。
桜シーズン前の閑散期対策として始められた東山花灯路の弟版のようなものであり、
あっちは2003年のスタート、こっちは2005年から始められてます。
内容としては、嵯峨嵐山のランドマークたる渡月橋の華麗なるライトアップを始めとして、
十三参りで有名な法輪寺をCGでサイケに染め上げるデジタル掛け軸ことD-K LIVE
嵯峨名物の竹林もライトアップし、協賛有料企画として一帯の名刹の夜間拝観も行うなどなど。
最後の協賛有料企画以外は、基本、全部無料で楽しめてしまうわけであります。
幻想的な夜の嵐山を、無料で楽しめてしまうわけであります。
五花街の舞妓さんと写真を撮れるコーナーなんてのまで、あったりするわけであります。
となれば、金はないけど暇と性欲はある若者がいっぱい来るのが、世の掟。
加えて、他所の方にはどうでもいい話ながら、嵐山と東山は大阪方面からのアクセスが案外、良好。
それなりに時間はかかるものの、東山なら京阪、嵐山なら阪急、一本で来られます。
JR京都駅スタートで鈍臭いバスに乗りこみ地獄を見るのは嫌だけど、
電車で気軽に行けて、夜の嵐山が楽しめて、全部タダなら、行ってみようかな。
この夜の嵐山花灯路は、正にそんな感じの元気いっぱいな人たちで、溢れかえってました。

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永観堂のライトアップへ行ってきました。もちろん、ひとりで。

2010年11月28日(日)


永観堂のライトアップへ行ってきました。もちろん、ひとりで。

「禅林寺」と、正しい名前では全然呼んでもらえない、永観堂
しかし、寺自ら「もみじの永観堂」と銘打った赤い看板を三条京阪に堂々とディスプレイしてるので、
それも自業自得と思わざるを得ない、浄土宗西山禅林寺派総本山でございます。
空海の高弟・真紹僧都が853年に寺を開く以前から、この地は既に紅葉の名所だったようで、
真紹の前のオーナーにあたる有名歌人・藤原関雄も、古今和歌集に収められた歌において、
おく山の岩がき紅葉散りぬべし 照る日の光見る時なく」などと、詠むことしきり。
秋以外のシーズンは、看板坊主の永観見返り阿弥陀像がもっぱりの売りである永観堂ですが、
やはりもみじの季節こそが、最も大きな魅力を発揮してくれるようです。
もちろん、最も大きな魅力を発揮すれば、最も多い観光客が押し寄せてしまうわけであり、
その人気と混雑度は、超メジャー級の紅葉スポットがひしめく京都にあっても、トップクラス。
加えて、今年は「京都の秋は永観堂」なんてポスターが駅などに貼られまくったため、地元客も、多め。
さらには、今年2010年の紅葉、いつにないハイテンション&ハイクオリティぶりを誇示。
とんでもない人出が予測されるのです。雅の世界を切り裂く人間地獄の出来が、予測されるのです。
紅葉を見るか。あるいは、紅葉を見る人間を見るか。もしくは、もう、単なる人間だけを見るか。
東山の夜に咲いた「赤の恐怖」がいかなるものだったか、心してご覧下さい。

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知恩院のライトアップへ行ってきました。もちろん、ひとりで。

2010年11月24日(水)


知恩院のライトアップへ行ってきました。もちろん、ひとりで。

デカい、とにかくデカい、知恩院
玄関にそびえ立つ国宝・三門からしてもう、デカい。同じく国宝・御影堂もまた、デカい。
大晦日に大勢の坊さんがバックドロップで打つ重文・大鐘楼も、やはり、デカい。
敷地自体も無茶苦茶に、デカい。ついでに、連日信徒さんを乗せてやってくる大型バスも、デカい。
とにかく巨大、とにかくスケールが違う、圧倒的存在感を誇る浄土宗総本山でございます。
ここまであからさまにデカいと、嫌われても不思議はありません。
ステイスモールを美徳とする京都では、嫌われても不思議はありません。
が、知恩院を悪くいう声はあまりないんじゃないでしょうか。むしろ「さん」づけで、親しまれてるような。
偽京都人の私もまた、知恩院が嫌いではありません。というか、結構、好きです。
三門の前を通れば不思議と心が温まり、時間があれば御影堂へ立ち寄ったりもします。
徳川が朝廷を牽制する気満々で再建した、キナくさいといえばかなりキナくさい、巨大伽藍。
似たような目的で築城された二条城には滅多なことがなければ立ち寄らないのに、
知恩院には不思議と親しみを感じるのです。これは一体、何故なのでしょう。
法然上人の深き慈愛が、徳川の思惑など軽々と超え、我々を導いて下さってるのでしょうか。
それとも単に、片方は入城券が必要で、もう片方は参拝無料だからでしょうか。
そのあたりを確かめるために、というのは大嘘ですが、
とにかく割と高価な拝観料をふっかける紅葉たけなわな秋の夜間拝観へ行ってきました。
普段は無料の境内を全域有料化して行われるライトアップ、そのお値段、実に800円なり。
無料でなくとも、知恩院は、法然上人は、慈愛の光を見せてくれるのでしょうか。
 (2012年付記:知恩院は現在大修理中。記事内の友禅苑以外は、当分拝観できません)

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清水寺・2010年秋の夜間拝観へ行ってきました。もちろん、ひとりで。

2010年11月17日(水)

夜の清水寺・夜間拝観の行灯
清水寺の2010年秋・夜間拝観へ行ってきました。もちろん、ひとりで。

清水寺。
京都の観光スポットといえば、まずはここから始めるしかありません。
春は桜、秋は紅葉、何にもない時でも修学旅行生が溢れかえり、常時フルハウス状態。
正に超メジャー級、キング・オブ・京都観光と呼ぶにふさわしい集客力を誇る寺であります。
そんな清水寺が春・夏・秋と行っているのが、ライトアップ+夜間拝観。
照明が伽藍に及ぼすダメージや信仰上の問題などで、寺の多くが二の足を踏んでた頃から、
観光寺院としての使命感ゆえか、清水寺は率先して夜間拝観を開始。
以後、他の多くの寺もこの流れに追随し、特に東山周辺は何かといえばギンギラギンにライトアップ。
数百円の拝観料だけで宗教的イルミネーションが楽しめるとあって、
「ホテルでコンビニのメシ食う」というチープな入洛者の夜にも、彩りを添えるようになりました。
もちろん、チープな地元カップルや学生カップルにも、このコストパフォーマンスは、魅力的。
光に吸い寄せられる蛾の如くこの手の輩も集結するため、結果として夜の清水寺は、
「観光ハイ+恋愛ハイ+桜 or 紅葉ハイの人たち」が大挙して押しかける魔境となったのであります。
そんな魔境、単身で乗り込んできました。
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