2012年の祇園祭・山鉾巡行へ行ってきました。もちろん、ひとりで。【後篇】

2012年7月17日(火)


2012年の山鉾巡行追尾録、前篇に続き後篇です。

そういえば、2012年巡行では、放下鉾の喧嘩騒ぎがありました。
当日から 「放下鉾 喧嘩」 で検索して飛んできた人がいたので、何のことかと思ってたら、
鉾の保存会と囃子方の保存会が揉め、巡行の途中で囃子方が鉾から降りてしまったんだとか。
実は私、放下鉾から囃子方が降りてる現場を、数10mほど離れた所から見てました。
新町御池あたりで止まったまま動かず、後続の山にどんどん追い抜かれていく、放下鉾。
のみならず、通常は激しい尿意を催しても降りることが許されないという山鉾から、人が降りている。
変だな、とは確かに思いました。でも、近くに寄って事態を確認しようとは思いませんでした。
何故なら、面倒くさかったから。何故面倒くさかったかといえば、暑かったから。
もうね、何時間も直射日光浴びながらウロウロしてるとね、数10mを動くのもイヤになるんですよ。
あと、御池通自体が、暑いし。道が広くて日陰がないので、逃げ場がなくて、暑いし。
目もね、かすんできますよ。いや、見えてるんだけど、画像の信号が脳に届かない状態というか。
耳も、きつい。聞こえてるけど、聞こえてない。世界が、遠い。ちょっとした、離人状態です。
それくらい、暑かったんですよ。あんまり暑いと、下衆な好奇心って、蒸発するもんなんですよ。
多分、喧嘩の理由も多分、暑かったからですよ。暑いと、腹立ってきますもんね、うん。
と、狂ったイントロと共に、河原町通北上から山鉾解体に至るまでの後篇、スタートであります。
モチベーションと体力がダダ下がりの中、灼熱のストリートを這いずり回る感覚を、
またしても文章超手抜き+単なる写真の羅列状態で味わってください。


前篇ラストのBAL近辺を進む、巨大な菊水鉾


三条河原町へ侵入する、芦刈山


やはりかなりバテてる、四条傘鉾の稚児の舞い。


京都市役所前を進む、菊水鉾


同じく京都市役所前で辻回し中の、鶏鉾


御池通、陽に当たりまくりの有料席には、人が全然いません。
ツアー客の多くは12時を過ぎると、後祭列がやってくるのを待たずに帰り支度を開始。
「もういい」 「バテた」 とか口々に言いながら、帰って行きます。暑過ぎるので、当然でしょうが。
地下のゼストでは例年通り、土産物即売会。普段ガラ好きの飯屋にも、列が出来てました。


そんな有料席を、憂いのある目で見つめる、白楽天山


タダ見の見物人はしっかり多い烏丸御池交差点へ進入する、保昌山


この辺はまだ客が残ってる有料席前を進む、山伏山


で、喧嘩上等の放下鉾。左側が、そうです。
人が梯子を降りるのが、見えるでしょうか。後続の岩戸山が、右側から追い抜きをかけてます。


で、岩戸山船鉾が追い抜いたの図。船鉾、岩戸山に隠れてるけど。
辻回しを行う岩戸山のさらに後で、北観音山橋弁慶山鈴鹿山も、追い抜き伺い中。


放下鉾を抜き、新町通へ突っ込んできた、船鉾


後は、後祭列の羅列です。姉小路通を進む、橋弁慶山


同じく姉小路通を進む、黒主山


やはり姉小路通を進む、鯉山


新町通を進む、役行者山


熱烈に歓迎されながら140年ぶりの巡行を終え、会所へ戻った大船鉾


妙にテンパった警官にガードされながら進む、囃子方なしの放下鉾


14時の酷暑の中、町内へ到着した南観音山の雄姿。


会所へ到着しても、しばらくお囃子を続ける、北観音山


ぼちぼち終わりやな、と思ったら直ちに解体されてた、鯉山


こちらは早くも骨組みのみになった、山伏山


骨組みだけにされ、おまけに神木も裁断されてた、白楽天山
信号も元に戻され、2012年の山鉾巡行、おしまい。疲れた、何もしてないのに、疲れた。

客層は基本、中高年メイン。ツアー客と近隣系です。
古典的なテイストで、前方不注意、体当たりや密着を試みる爺さん婆さん、多数。
平日なので観光客濃度が下がってますが、それでも街全域が昭和の観光街みたいになってます。
周囲が見えてないおばさんが差す日傘で、目を突かれる危険を避けながら、歩く必要あり。
地元勢が半数以上になる御池新町以降以外は、ポイントによって層が大きく変わることもありません。
あとは、外人が増えてたのが印象的なくらいでしょうか。中国人より西洋系が多かったような。
単独は、女は普通の観光客がほんのちょっといるくらい。男はもちろん、カメばっかりです。
あ、それと、言うまでもないことですが、巡行の完全追尾は基本、お勧めしません。
よっぽど体力に自信がある人以外、というか、体力に自信があっても止めといた方がいいでしょう。
「お前のサイトを参考にして追尾したら、死にかけた」 とか言われても、知りません。

そんな祇園祭の山鉾巡行。
好きな人と観たら、より祇園会なんでしょう。
でも、ひとりで観ても、祇園会です。

2012年の祇園祭・山鉾巡行へ行ってきました。もちろん、ひとりで。【前篇】
山鉾を一切見ずに2013年の祇園祭・山鉾巡行を楽しんできました。もちろん、ひとりで。
祇園祭の山鉾巡行へ行ってきました。もちろん、ひとりで。 (2011年)

【客層】 (客層表記について)
カップル:1
女性グループ:1
男性グループ:若干
混成グループ:1
子供:0
中高年夫婦:1
中高年女性グループ:1
中高年団体 or グループ:4
(ツアー客・家族連れ・その他)
単身女性:微
単身男性:1(カメ)

【ひとりに向いてる度】
★★
人圧はもう無茶苦茶だが、
そのおかげで、色気のプレッシャーはあまりない。
やはり一番の敵は、人間ではなく、暑さ。

【条件】
平日火曜 7:00~14:30


祇園祭 山鉾巡行
例年 7月17日 開催

市営地下鉄四条駅 or 烏丸御池駅
or 京都市役所前駅 下車
あるいは阪急烏丸駅 or 河原町駅 下車
もしくは京阪祇園四条駅 下車

人間だらけで近づけそうにないところへ、
無理矢理押し込んでいけば、
たぶん何かに辿り着く

祇園祭 – 祇園祭山鉾連合会 公式

山鉾案内図 – 京都新聞