豊臣秀吉の命日に、高台寺の百鬼夜行展・夏の夜間特別拝観へ行きました。もちろん、ひとりで。

豊臣秀吉の命日に、高台寺の百鬼夜行展・夏の夜間特別拝観へ行きました。もちろん、ひとりで。
豊臣秀吉の体臭。それは果たして、いかなるものだったのでしょうか。
一般的かつ世俗的なイメージから類推するなら、臭そうです。 「はげねずみ」 的、みたいな。
ゾンビのくさやにチーズを乗せて、しばらく腐らせた上に、悪趣味極まる香水をかけたような。
ひどいですか。なら、歯槽膿漏の野犬が魚食った口から飛ばした歯糞をパンに塗った感じとか。
とにかく、過剰に人間臭い何かと過剰に人間離れした何かが混ざった異臭を連想せざるを得ません。
秀吉が京都に建てた城郭の異常なまでの徹底破壊も、この異臭の存在を想定すれば然もありなん。
屍臭まで嗅がされた家康が 「何か臭い」 とか言って再建した伏見城まで潰したりとか。わはは。
あっ、下らない話だと思われたでしょうか。確かにこれは下らない話です。間違いなく下らない話です。
ただ秀吉を考える際、とりわけ京都との関係に於いて秀吉を考える際、不可欠な視座だと考えます。
疑いなく京都を改造した、秀吉。その痕跡が現代も濃密に残存するほど徹底的に改造した、秀吉。
にも関わらず、京都をめぐる言説に於いて秀吉の存在は、過度なまでに意識されることがありません。
「京都という町を形成した者」 を考える際、皇族以外でまず名が挙がるのは近世の町衆でしょうが、
長方形の地割や御土居などを新設することで、その基盤を秀吉が構築したことも、間違いありません。
なのに、常に削除されがちな秀吉。 「はげねずみ」 だからなのか何なのか、削除されがちな秀吉。
これは、いけません。京都という都市を考えるなら、 「はげねずみ」 にこそ対峙する必要があります。
そして 「はげねずみ」 的なるものを検証するには、体臭からのアプローチこそ有効だと思えるのです。
秀吉に関するこの思い、高台寺の夏の夜間特別拝観へ今回出かけたことで新たにしました。
高台寺は秀吉の妻・ねね縁の寺で、夏の夜間特別拝観は秀吉の命日 = 8月18日にちなむ企画です。
和風テーマパーク第1号なライトアップに加え、お盆で妖怪だらけな百鬼夜行展も楽しめる催しです。
あくまで普通の催しで、秀吉の体臭匂い玉とか屍臭の再現とかがあるのかといえば、もちろん否。
なのですが、にも関わらず、この特別拝観で私は、体臭の確かさこそを再確認したのでした。


19時過ぎに京阪・祇園四条駅を出て、アジア系や日本人の観光客が多い団栗通を東進し、
今度は体臭が強烈なイタリア系と車が糞詰まりの建仁寺前を抜け、東大路の高台寺鳥居前に到着。
ここまでも外人は多いですが、この辺は9割が外人。6割は欧米系で、ほぼ完全に日本ではない感じ。
にも関わらず、ねねの道に人の姿はなし。溢れる連中はいったい何処へ何しに来てるんでしょうか。



高台寺の入口階段 = 台所坂は、ライトアップされて客もそこそこいるものの、基本的に地味。
上に着いて、門前の休憩所ゾーンで国籍不問な烏合の衆がダベってるのを見て、妙に安心しました。
北側の庫裏では、元祖和風テーマパーク・高台寺の伝統と誇りを賭けたライトアップが、既に駆動中。
早速、入ります。拝観券に8月18日と入ってると有難いですが、実際は無刻印で、半券をもぎるだけ。


秀吉命日記念の夜間拝観は、先述通り、百鬼夜行展とこのライトアップの組み合わせです。
春や秋と比べると何か光が地味に見えますが、周囲はあまりに暑くて細かいことは気になりません。
周りには他に客はおらず、やっぱり基本はオフシーズンなのかなと思ったら、方丈の玄関は人だらけ。
方丈は、百鬼夜行展の会場です。なら冷房が効いてるはずです。そうかそうか、なるほどなるほど。


と思って方丈に直行すると、部屋に扇風機が見えました。あっ、と思いました。でももう、遅い。
方丈は、冷房なし。当然、激暑。そして、体臭が充満してます。人種や性別を超えた、体臭の煮こみ。
五山の送り火時に出現する、人間の脇の中にいるようなあの状態を、密閉空間で味わう感じというか。
いかん。これはいかん。空気吸える所、ないか。そうだ、前庭のプロジェクトマッピングを見に行こう。

で、前庭。










今では高台寺の名物となった、方丈前庭すなわち波心庭に投影されるプロジェクトマッピング。
百鬼夜行展ではもちろん百鬼夜行絵巻の妖怪達が大挙して登場し、砂上や勅使門を動き回ります。
が、約5分1ループを一度見終わると、後はループの継ぎ目の音楽の切り方が雑で気になるばっかり。
すぐ飽きたので、すぐ中座します。動きのある映像は、何でこんなに持続力を喚起しないんでしょう。


そのうち方丈の中の人が減るタイミングがあったので、目玉の百鬼夜行絵巻を見ておきます。
方丈の入口近くでは最近制作された百鬼夜行絵巻が展示され、その奥に本物の絵巻がありました。
ガラスケースに入った本物に近づき、筆致を拝むことで、妖怪に込められた意味を感じ取ることしばし。
ただじっくり眺めてると同じ所を見ようとする輩が寄って来て、しかもそういう奴に限って体臭が異臭。




絵の中よりも現実の方が妖怪や餓鬼だらけに思えて来て恐くなり、方丈を早々に退出しました。
後は、開山堂とその周辺を拝み、時雨亭は面倒なのでチラ見で通り過ぎ、裏山や竹林を散策します。
坂をアップダウンすると、死ぬほど暑い。特に裏山ゾーンはセミが猛烈に啼きまくってて、余計に暑い。
啼き声に焼かれるような気分で歩き、特別企画の何ちゃら灯火もスルーしたら、後はそのまま退寺。

退寺してしまうと、それで拝観は終わりです。あっけない。いや、こっちが勝手に急いだんだけど。
それにしても強烈な夜間拝観でした。本当に体臭が強烈でした。半年分の体臭を嗅いだ気がします。
正直、夏の盛りだから街の何処にいても体臭は気になるんですが、その気づきを一点にまとめた感じ。
あまりに凄かったので、写真もあまり撮れてません。今日が8月18日とわかる写真も、撮れてないな。

それに、本当に慌てて退散したので、おまけの掌美術館のチケットを使うのも忘れてました。
しょうがないので、このチケットともらったチラシ、そしてスマホの日日表示で、写真を撮っておきます。
ちょうどこの日は 「おっさんの体臭が臭い」 とか言った自称アナが炎上してた日。あまりにも奇遇です。
確かに体臭は、人の証として強い。でもそれだけに、扱いは厄介です。そう痛感した、夏の夜でした。
秀吉の命日に出かけた高台寺の百鬼夜行展・特別夜間拝観、
客層は8割が外国人で、国籍は烏合状態ですが、体臭的に欧米系が多い感がありました。
基本はカップルですが、女性グループや混成グループ、家族連れはそれなりにいます。
日本人も基本はカップルで、遠来観光客というよりは近畿圏から来た30代っぽいのが大半。
全体の年齢層も、国籍問わず30代までが大半で、中高年に見えるような人はほとんどいません。
単独は、基本的に喪な感じの若年寄り女性が多め。男は、2~3人しかいませんでした。
秀吉の命日と関係あるかどうかは不明ですが、この日、客は比較的入っていました。
ハイシーズンとは比較になりませんが、夏の閑散期としては結構な入りと言えるでしょう。
プロジェクションマッピングの最前面は混みそうですが、実際はたいしたことありませんでした。
強烈なホルモン臭を放つ中国系女子グループが粘ってたので、その影響かも知れませんけど。
そんな、高台寺の百鬼夜行展・夏の夜間特別拝観。
好きな人と一緒に行けば、より体臭なんでしょう。
でも、ひとりで行っても、体臭です。
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【客層】 (客層表記について) カップル:4 女性グループ:1 男性グループ:1 混成グループ:1 子供:0 中高年夫婦:1 中高年女性グループ:若干 中高年団体 or グループ:微 単身女性:若干 単身男性:微 |
【ひとりに向いてる度】 【条件】 |

百鬼夜行展
毎年 8月18日前後に開催
高台寺
京都市東山区高台寺下河原町526
京都市バス 東山安井下車 徒歩約5分
京阪電車 清水四条駅下車 徒歩約16分
阪急電車 河原町駅下車 徒歩約18分
鷲峰山 高台寺 – 公式

