二条城のライトアップへまた行きました。もちろん、ひとりで。

2011年4月13日(水)

清流園の桜①
二条城のライトアップへ行ってきました。もちろん、ひとりで。

二条城。二条にある、あんまり城らしくない城であります。
もちろん、そもそもは徳川幕府が朝廷を牽制するため築城したイカツい城であり、
かつては天守閣がそれなりに体裁を保ってたそうですが、炎上&移築&放置プレイ。
大政奉還後は京都府庁になったり離宮になったりしたのち、京都市に下賜&一般公開。
市は天守閣再建など完全スルー、ひたすら庭園に力を入れるのみ。城らしくない城であります。
天守を再建しないのは当然金がないからですが、他にも理由があると思うのは私だけでしょうか。
堀の周囲の道を歩く時に感じる、疲労感。回り道をさせられる時に感じる、徒労感。
車で行くことが前提のショッピングモールへ徒歩で行ったときに感じる
「歩いていくの、しんどっ」という感じ。あれに近いものを、私は二条城に感じます。
二条城より広いスポットは他にもありますが、御所をはじめその多くは中の通行が可能。
もちろん、コアな部分への闖入は許しませんが、その壁をあまり可視化&表沙汰にはしない。
それに対し、壁どころか堀を明らさまに強調する二条城、やはり「城」だなあと思うわけです。
市が庭園や桜ばかりに力を入れるのは、そんな「城」の暴力的存在感を少しでも中和しよう、
ゴツい建物をちょっとずつでも京都になじませようと考えてのことなのかも知れません。
そういえば、毎年桜の季節に行なわれるこのライトアップでは、もはや御殿の拝観さえ、謝絶。
これはケチではないのです、きっと。二条城を京都化するための企てなのです、きっと。

東南隅櫓+駐車場
寛永期に建てられ何とか現在まで残ってる、東南隅櫓。そして、その手前の駐車場。
大型バス、ドドーンと並んでます。いいですね。これでこそ桜シーズンの観光地というものです。

東大手門
入城券販売機の前には、10mほど行列。でも回転は速いので、2分と待たず。
3週間前に来た時は桜のサの字もなく、ただただ枝を照らすだけだった、二条城。
今回はいわば、開花を待ってのリベンジであります。決意も新たにくぐる、東大手門。

唐門+二の丸御殿
唐門からチラ見するだけの、二の丸御殿。
桃山時代の武家風書院造りを現在に伝える貴重な建物ですが、見れないから関係ありません。

桜の園①
で、桜の園。桜であります。

桜の園②
桜であります。

桜の園③
桜であります。3週間前に来た時とは大違いの、満開でございます。
ただしライトアップ自体は変わらないので、前回をはるかに凌ぐ美しさがあるわけでもなし。
むしろ、本気で「枝ライトアップもあれはあれで良かったんじゃないか」と思えてきます。

鳴子門のアートなオブジェ
鳴子門あたりに展示された、被災地へのメッセージを送るとか言ってる、アートなオブジェ。
スタッフさんは震災のことは特に触れず、ひたすら「暗いから危険」「立ち止まるな」と連呼してました。

石垣と内堀のライトアップ
石垣と内堀のライトアップ。
揺れる水面に光を当て、その反射を石垣に投影し、刻々と変化する模様を描き出すというもの。
夜間に動く光を撮るのは困難で、単に薄ぼんやりと明るいだけにしか映らないのが、残念です。

茶室・和楽庵手前の道先案内
茶室・和楽庵の手前のライトの道先案内。じっと立ち止まり、影で遊ぶ人、あり。
表千家の残月亭を模して作られた和楽庵では、ライトアップ中もお茶がいただけます。
もちろん、別料金追加で。呼び込みがエンドレスで続いてました。

清流園+香雲亭
清流園。
後水尾天皇や大御所・将軍も登閣したという五層の天守は、この辺に建ってたそうです。
のちに同心長屋が建ち、明治に入ると荒地化し、大正天皇御大典に合わせ饗宴施設を建築。
左は池です、真っ黒ですが。その向こうに茶室・香雲亭と桜が見えますね。

香雲亭+桜
河原町二条の旧角倉了以屋敷から移築したという香雲亭、その手前の桜。
この茶室のみならず庭石・庭木なども無償で譲りうけ、京都市の迎賓施設として清流園は完成。
昭和40年の話であります。それまでは、進駐軍が強制転用したテニスコートだったそうですよ。

清流園の桜②
で、桜であります。

清流園の桜③
桜であります。

清流園の桜④
桜であります。

清流園の桜⑤
桜であります。

清流園の桜⑥
桜であります。以上であります。
ここでもスタッフさんは「暗いから危険」「あんまり立ち止まるな」「一方通行」と連呼でありました。
この後、大混みの二の丸台所の物産展+屋台へ寄り、小川珈琲の春なんたらを購入して、帰宅。
屋台、急に冷えたためか、うどんをすすってる人が多かったような。
あと、出口前の義援金受付の人数が、3週間前より減ってたような。

客層は基本、烏合の衆状態。あらゆる層がいる感じ。
門前には大型観光バスが何台も並んでましたが、中は意外と地元/近所の人が優勢でしょうか。
カップルはそれなりにいますが、他の層も多いため、色気のプレッシャー炸裂というわけでもなし。
観光ハイはなくはないが、それほど強くなし。マナーは、普通。
わかりやすい中高年観光団体や、リア充になりたがってるゆとりさんたちは、そんなにいません。
単独は、男はカメラマン以外が結構いる。女はおひとりさま予備軍みたいな若い娘。

そんな二条城、桜のライトアップ。
好きな人と見たら、より元離宮なんでしょう。
でも、ひとりで見ても、元離宮です。

清流園の桜⑥
【客層】 (客層表記について)
カップル:2
女性グループ:1
男性グループ:1
混成グループ:1
修学旅行生:0
中高年夫婦:1
中高年女性グループ:1
中高年団体 or グループ:3
単身女性:若干
単身男性:若干(カメラマン以外も多い)

【ひとりに向いてる度】】
★★
色気よりも人圧が強い。
しかし、特に困るほどのものではない。

【条件】
平日水曜 19:00~20:10

二条城
京都市中京区二条通堀川西入二条城町541
8:45~16:00
12月・1月・7月・8月の毎週火曜日+
12月26日~1月4日 休城
京都市バス 二条城前下車すぐ
市営地下鉄東西線 二条城前駅下車すぐ

桜のライトアップは
毎年3月末から4月上旬に開催

公式サイト 世界遺産・元離宮二条城

Wikipedia 二条城

桜の園④