京都御所へ梅と桃と桜を観に行ってきました。もちろん、ひとりで。

2018年3月23日(金)


京都御所へ梅と桃と桜を観に行ってきました。もちろん、ひとりで。

京都御所。言うまでもなく、やんごとなき方々が住まわれた場所であります。
そして、これも言うまでもなく、一般人が自由に出入りできる場所ではないのであります。
我々が自由に出入りするのみならず、散歩したり昼寝したりもしてるのは、あくまでも、京都御苑
御所ではなく、御苑であります。あくまでも、御所の周囲を取り囲む部分、即ち外苑なのであります。
が、京都人の多くはそんなこと承知の上で、京都御苑を京都御所と呼ぶのではないでしょうか。
東京遷都に至るまでは、200軒以上もの公家宅が軒を連ねる公家町だったという、京都御苑の土地
遷都後は、東京で土地を与えられた為に公家が移住し、代わりに国へ上納された公家町は荒廃。
明治10年になって京都へ行幸した明治天皇が、この荒廃ぶりを目にして、公家町跡地の整備を指示。
予算も得た京都府は、喜んで整備を進め、近代皇国感溢れるだだっ広いレイアウトの外苑を完成。
その後は、国民公園化などを経ながら、基本的には街中の 「空白の場所」 として現在に至ってます。
では、そんな 「空白の場所」 を、どうして京都人の多くは京都御苑でなく京都御所と呼ぶのか。
適当な思い付きで答えるなら、その 「空白」 こそが京都御所の本質だと思ってるから、だと思います。
これまた言うまでもないことですが、京都御所には現在、やんごとなき方々は住まれてはいません。
「遷都の正式発表はされてない」 的な妄言を無視する限り、本物の御所もまた、 「空白」 なわけです。
天皇を失った京都はある意味、この 「空白」 をコアとする変態都市として、近代化を果たしました。
ので、 「空白」 にロイヤリティを見出してしまう。御所の近くの 「空白」 なら、尚のこと見出してしまう。
そんな無意識の動きが、御苑を御所と呼ばせているとか思うんですが、あなたどう思いますか。
という妄言はともかく、現代平民にとっての京都御所はあくまで散歩したり昼寝したりする所であり、
何より植物が原生林レベルで整備されてて、のんびりするにはうってつけのスポットとなってます。
春先には、梅と桃と桜が咲き、タイミングが良ければこの3種を一度に愛でることも可能。
で、今回は、そんなタイミングのいい日に、京都御所へと出かけてみました。


で、平日の13時半過ぎにやってきた、京都御所・堺町御門。本名、京都御苑・堺町御門。
休日でもなく、また葵祭時代祭の日でもなく、ごく普通の日の堺町御門の周辺は、余りにも普通。
観光客が多いわけでも地元風が多いわけでもなく、ポツポツ人が流れて普段と変わりがありません。
花、結構咲いてるらしいんですけどね。何か不安になってきました。早速入って、確かめてみます。


で、無料で所内へ入り、だだっ広いレイアウトの 「空白」 を歩く。


で、すぐ目に飛び込んできた、黒木の梅。


ただよく見ると、かなりお疲れ気味な、梅。


で、元気な梅を求めて、梅ゾーンへ。


で、下立売御門近くの、梅。


こちらはかなり元気な、梅。


よく見ても割と元気な、梅。


で、そして近くには、出水の枝垂れ桜。


青空に映え、良い感じで咲いてる、桜。


季節感が狂いそうな勢いさえある、桜。


離れて観ても、何とも感じが良い、桜。


で、その北で咲く、出水口の梅。


割と踏ん張りを見せている、梅。


で、こちらはかなり全滅気味な、梅園の梅。


全滅気味の中で、何か良い味を出す、梅。


で、そんな梅園の北側では、桃園の桃花。


こちらは割と元気な感じで咲いてる、桃花。


というか、これからっぽい、桃花。


でも白はかなり咲いてる、桃花。


梅より強い色が、緑葉に映える、桃花。


咲く前だと、実のようにも見える、桃花。


梅の花のように見えなくもない、桃花。


でも近付くと梅に全然見えない、桃花。


で、近衞邸跡の枝垂れ桜。


笑うくらい全開気味の、桜。


季節感が狂う勢いの、桜。


ゆえに人も多い桜の中を通り、奥へ。


奥でも全開で咲いてる、白めの枝垂れ桜。


やはり季節感が狂って、何か疲れる、桜。


で、疲れたのでもう帰ろうかと思い、だだっ広い建令門前を歩く。


で、蛤御門から帰ります。という感じの御苑、でなく御所、でなく御苑の花々でありました。
正直に言うと、花の近くは人が多いので、少し離れた所で昼寝でもする方が、楽しいんですけどね。
京都御所・蛤御門。本名、京都御苑・新在家御門。御所から吐き出されるなら、この門で決まりです。
弾痕を観たりしてから、 「空白」 な御所の500倍くらい建蔽率がありそうな街中へと帰りましたとさ。

この日の京都御所、客層は基本、烏合。
地元近隣から移住系住民、渋好みの観光客から阿呆丸出しの観光客まで、色々です。
ただ、金を持ってそうな輩は、総じて少ないというか。面白いくらい、はっきりしてるというか。
カップルは、それなりにいましたが、他の層も多数いるので、色気のプレッシャーは稀薄。
とはいえ、枝垂れ桜など人が増える場所になると、阿呆の発現率は飛躍的に向上します。
日本人の阿呆率よりも、外人の阿呆率が上がってました。イタリア系が、何故か酷いという。
中国人団体は、桜の真横にシートを広げる阿呆グループ以外は、さほど見かけず。
単独は、男女問わずカメか、あるいは俄のカメがいる程度でした。

そんな京都御所の、梅と桃と桜。
好きな人と観たら、より御所なんでしょう。
でも、ひとりで観ても、御所です。

【客層】 (客層表記について)
カップル:1
女性グループ:2
男性グループ:若干
混成グループ:1
子供:微
中高年夫婦:1
中高年女性グループ:2
中高年団体 or グループ:2
単身女性:若干
単身男性:若干

【ひとりに向いてる度】
★★★
花のクオリティは、非常に高い。
が、クオリティが高くて当たり前という印象が拭えず、
どこかで何かが盛り上がらないのも、確か。
何かのついででのんびり観るなら、いい感じだと思う。

【条件】
平日金曜 13:30~16:10


 
 
 
 
 
京都御所 (京都御苑)
京都市上京区京都御苑3
入園終日自由

市営地下鉄 丸太町駅 or 今出川駅下車すぐ
 

京都御苑 – 環境省

京都御苑 – 般財団法人国民公園協会