京都府立植物園の桜ライトアップへ行ってきました。もちろん、ひとりで。

2018年4月5日(木)


京都府立植物園の桜ライトアップへ行ってきました。もちろん、ひとりで。

植物園へ桜を観に行くというのは、ある意味、反則と言える行為かも知れません。
世界中の様々な植物を集めて栽培し、そして展示し、人々に教養と癒しを齎す場、植物園。
なので、桜も観れて、当たり前。しかも、種類が多くて開花時期も違うので、長く観れて、当たり前。
「短い間に必死こいて観る」 という桜のプレミアム感が、薄れるんですよね。で、ゆえに、反則と。
ただ、人の世は世知辛きものでして、桜をちょっと愛でる時間さえなくなるというのも、よくあること。
また、季節のない部屋へ籠って仕事してるうちに、桜が儚く散り去ってたというのも、よくあること。
帰り道などに路傍の桜が葉桜と化してるのを見て、 「春を取り戻したい」 「俺の春を返せ」 など怒り、
電飾によって着色された葉っぱでも何でもいいから桜を観たいと思うのも、人情というものでしょう。
また、やっとこさ桜ピーク時に京都の宿を予約したにも関わらず、開花が異常に早くなったりして、
京都へ着いた頃には桜が片っ端から葉桜になってた方なども、似たような気持ちになるのでしょう。
そんな桜難民と化した人にとって重宝な存在なのが、京都府立植物園の桜ライトアップです。
京都府立植物園。名の通り、京都府の植物園です。府立なのは、土地を買ったのが府だからです。
大正天皇即位に併せた大博覧会開催を企画した府は、田園だった半木神社周辺の土地を購入。
しかし計画破綻&土地転用で、1924年、日本最初の公立植物園としてこの植物園は開園しました。
第2次大戦敗戦直後には、GHQが米兵の為の住宅地として占領したりしましたが、1955年に再開園。
以後、 「指定管理者制度にせえ」 とか 「サッカー場にせえ」 とか言われながらも何とか乗り越え、
国内最大級の観覧温室も備えた堂々たる公設植物園として、市民の憩いの場であり続けてます。
そんな府立植物園、もちろん桜林もあって、ソメイヨシノ&ヤエベニシダレを中心に極めて充実。
しかも、 「せえ」 という声を跳ね除ける為なのか、植物園としては反則と思えるライトアップも実施。
特に枝垂系は遅くまで咲いてくれるので、葉桜を食らった難民の良い避難先になってます。
で、2018年は開花が凄く早く、私も見事に桜難民と化したので、避難してみました。


というわけでやってきた、京都府立植物館の南側の正門。真っ暗で、何もわかりませんけど。
府立植物館の本当の入口は、あくまでこっちです。反対側にある、北山通に面した北門ではなくて。
なんですが、アクセスのわかり難さと真っ暗さ加減は、なかなかのもの。途中の道もかなり漆黒だし。
初めて行く方は、市営地下鉄・北山駅と直結してる北門から入った方が、わかりやすいと思います。


で、通常時と同じ入園料200円也を支払い、入園券をもらって、入園。


で、奥へ進むと、かなり散り散らした、桜。


さらに奥へ進むと、もはや単なる葉。


でももっと奥へ進むと、桜。


かなり白いけど、桜。


その先にも、桜。


桜。


桜。


桜。


桜。


と、溢れんばかりに、桜。


で、桜かどうかはわからないけど、ライトアップされてるから、桜。


桜かどうかは不明だけど、ライトアップされてるから多分、桜。


桜かどうかは怪しいけど、ライトアップされてるからきっと、桜。


桜とは恐らく違うと思うけど、ライトアップされてるから恐らく、桜。


で、こちらは完全に、桜。


桜。


桜。


桜。


桜。


色とりどりに、桜。


そして再び白い、桜。


でもよく見ると桜色な、桜。


近付いて見ると、もっと桜色な、花弁。


で、帰り際に再び拝む、散り散らした、桜。


で、200円の元は取れたと思ったので、真っ暗な道を北上して、退園。


帰りは、正門とは逆の北門へ。という感じの、桜難民による桜の緊急避難でありました。
ソメイヨシノの全滅ぶりは惜しいですが、夜の枝垂の映え方はなかなかのものではなかったしょうか。
あと、桜に独特の植物感 or 生物感みたいなのがあるのも、割と味。植物園だから、当然なんですが。
で、北門から直結で地下鉄に乗り、 「やっぱりこっちの方が便利だな」 と思いながら帰りましたとさ。

客層は、近所の烏合の衆という感じでしょうか。
すぐ近くにある府立大の学生が多いですが、中高年や家族連れなども普通に多し。
観光客は、一般的な観光地と比べると少なめですが、それなりに国籍問わずいます。
カップルもそれなりにいますが、プレッシャーになるほどの数ではない感じでしょうか。
何にせよ敷地が広いので、どんな客がいても大して気にならないんですけどね。
単独は、割と数がいますが、男女ともごく普通の人たちでありました。

そんな京都府立植物園の、桜ライトアップ。
好きな人と行けば、より植物園なんでしょう。
でも、ひとりで行っても、植物園です。


 
 
【ひとりに向いてる度】
★★★
夜とはいえ、基本、単なる植物園。
どんな客がいても、広いので気にはならない。
ただ、さほど面白いというわけでもない。
桜も、植物としての味の方が強い気がする。
 

京都府立植物園
京都市左京区下鴨半木町
通常開園時間 9:00~17:00
夜間開園時 9:00~21:00

市営地下鉄 北山駅下車すぐ
市営地下鉄 北大路駅下車 徒歩約10分
京都市バス 植物園前下車徒歩5分

京都府立植物園 – 公式