けいはんな記念公園・水景園へ紅葉を観に行きました。もちろん、ひとりで。

2021年11月15日(月)


けいはんな記念公園・水景園へ紅葉を観に行きました。もちろん、ひとりで。

けいはんな記念公園。けいはんな学研都市の完成を記念して建設された公園です。
では、けいはんな学研都市とは何かと言えば、京阪奈丘陵を中心に作られた学研都市です。
作られ始めたのは、バブル期。出来たのは、バブル後。なので無論、プロジェクトは失敗しました。
いや、失敗と断言すると色々と問題がありそうですが、といって成功と断言するのも色々苦しい。
赤字を垂れ流した挙句ブっ潰れた 『私のしごと館』 を御記憶の方は、まだまだ多いかと思いますが、
あの 『私のしごと館』 の残骸を筆頭に、色々と上手く行ってない感じがしなくもないエリアであります。
この学研都市が 「都市開き」 を果たした翌年、即ち1995年に、けいはんな記念公園は開園しました。
本名、京都府立関西文化学術研究都市記念公園。長い。長い本名が示す通り、府立公園です。
平安建都1200年記念事業としても整備されたためか、割と豪勢な府立公園として建てられてます。
園内の目玉となるのは何と言っても、広大な池を構える広大な回遊式日本庭園・水景園
この庭園は、全長100m以上におよぶ歩廊橋・観月橋が池の水面の遙か上で壁の如く聳え立ち、
その奥では謎の巨石群が乱立しまくるという、意味・趣向こそ不明ながら凄みは溢れる代物。
元々は単なる野山であるため、園内は季節の草花類も充実しており、秋はもちろん紅葉が売り。
巨大橋+巨大岩+水+紅葉の競演は、需要の有無はともかく、他にはない景観でしょう。
いや、紅葉についてはこの公園、ちゃんとした利点もあります。紅葉の色づきが、少し早いことです。
京阪奈丘陵は、その名の通り京都・大阪・奈良の間に広がる丘陵であり、丘陵ゆえ標高もやや高め。
公園の立地も割と高地であり、おかげで山奥とかに行かなくても少し早く紅葉が観れるわけですね。
さらにここ、入園料が安い。2021年時点で、200円。安い。あまりにも、安い。安過ぎて、何かもう怖い。
血税をむしり取った罪悪感でもあるのか、維持費を今も血税から調達してるからか、とにかく、安い。
ので、行ってきました。場所が、奈良の方が近いくらい府の南部で遠いけど、行ってきました。
遠いので結局は往復の交通費が入園料の7倍くらいかかったけど、行ってきました。


そう、京都からけいはんな学研都市って、遠いんですよね。私が住む八幡からでさえ、割と遠い。
鉄道の最寄駅は、近鉄新祝園駅&JR祝園駅。そこから先は、バス。バスは、余裕で奈良交通です。
奈良交通バス、学研都市行きのテクノクラートと公園行きの紅葉客で激混みかと思ったら、ガラガラ。
身軽なためか、駅前から田園地帯を鹿のように駆け、京阪奈丘陵の激坂も楽々と登って行きます。


バスはそのまま、学研都市へ入りました。入った途端、見渡しが過剰に良くなり、道幅も大拡大。
過剰に巨大な建物がまばらに立つ、奇妙な寂寞感や空虚さを感じさせる景観が車窓に広がります。
あと、進むに連れ街路樹がどんどん赤くなるのが、割と面白い。丘陵を、本当に登ってるわけですね。
そのうちバスは、水景園のゲートに一番近い公園東通りバス停に到着。降りたのは、私だけでした。


過剰に広い道の信号を、止まってる車と目が合いそうになりながらひとりで渡り、東入口に到着。
着いた東入口の前、客の姿は全くなし。皆、けいはんな記念公園バス停で降りてしまうんでしょうか。
けいはんな記念公園、けいはんな記念公園バス停で降りると、水景園は遠くなるんですよ。御注意を。
あ、標高が高い高いと言いましたが、体感レベルで気温差は感じません。60mほど登っただけだし。


やはりガラガラの通路を進み、やはり箱物の廃墟なのかと思わされながら、水景園のゲートへ。
で、ゲートまで来ると、どっかにあるらしい駐車場から結構な数の人が歩いて来てましたよ。あはは。
そのまま受付で、庭園入園券を購入。本当に、200円です。安い。あまりにも、安い。安過ぎて、怖い。
その代わりというか何というか、有人受付があるのに入園券の販売は自販機で、モギリも自分自身。


自分で券をモギって入園したら、後はひたすら色々拝んで行きます。
まずは、あまりに大き過ぎて全景が収まらない巨大橋。


全景を収めるのを諦めて木陰から適当に見る、巨大橋および池に映った巨大橋。


巨大橋の前へ行くと出迎えてくれた、ウェルカム案山子。


その先の池の水盤・水景棚で出迎えてくれた、ウェルカム紅葉。


魚眼で眺める、水景棚の飛び石。


普通に眺める、水景棚の水盤と紅葉。


普通に眺める、観月楼と水景棚と紅葉。


やや魚眼で眺める、水景棚の水盤と紅葉。


寄って眺める、水景棚の水と紅葉。


普通に眺める、水景棚と紅葉、そして手前に寄ってくる可愛い鯉。


エサ目当てに寄り過ぎる様は、やや可愛くない鯉。


そんな鯉から頭を上げると、またもや魚眼でも全景が入らない巨大橋。


そんな巨大橋を横から見ると、やっぱり魚眼でも全景が入らない巨大橋。


そして巨大橋を潜った先にある紅葉集中エリア・紅葉谷で、紅葉を眺める。


紅葉谷で、紅葉と小滝の水を眺める。


巨大岩と紅葉を眺める。


紅葉を前景に、巨大岩と滝の水を眺める。


巨大岩と紅葉を眺める。


巨大橋を借景に、巨大岩と紅葉を眺める。


紅葉を借景に、巨大岩と滝の水を眺める。


巨大橋を借景に、逆光の紅葉を眺める。


そんな巨大岩を前景に、紅葉と巨大橋を魚眼で眺める。


そして巨大岩の間の階段を登って出た、巨大橋の上。


巨大橋の上から魚眼で眺める、巨大岩と紅葉。


巨大橋の上から魚眼で眺める、巨大岩と紅葉。


巨大橋の上から望遠で眺める、紅葉谷。


巨大橋の上から眺める、水景棚およびその彼方の箱物。


巨大橋の上から眺める、巨大岩と紅葉。


巨大橋を渡った先に鎮座する、何かバブル味を感じる謎オブジェ。


巨大橋を渡った先にて魚眼で眺める、骨組建築の観月楼。


そして観月楼を出て帰る前に、観月楼を前景に眺める、水と巨大橋。
けいはんな記念公園・水景園、概ねこんな感じでした。


見るだけ見たし、陽も雲に隠れがちになったので、帰ります。帰る前に、案山子と橋に御挨拶。
あ、写真で安物ながら魚眼を多用したのは、この庭園、建物が大きい割に距離の確保が難しいから。
多くの建物が弧を描いてるように見えますが、本物はほとんどが普通に真っ直ぐなので、悪しからず。
あと、魚眼が不要なカットまで魚眼だったりするのは、単に付替が面倒だったからです。悪しからず。


帰りは下り坂なので、バス代をケチるべく歩きます。が、歩いてみると、街路樹の紅葉が美しい。
公園よりも良い気さえしてきました。折角来たことだし、学研都市周辺も少しだけ散歩して行きます。
と思い、まず国立図書館関西館を拝みに行くと、雲が急に暗雲化。何なんだ、この不吉なビジュアル。
ただ、正直好き。箱物の廃墟には、暗雲がお似合いです。いや、図書館はまだ廃墟ではないけど。


廃墟といえば、リアルに箱物廃墟である 『私のしごと館』 の残骸も拝んどかなくてはなりません。
現在はロボット何ちゃらセンターになってるそうですが、無意味な建築物の無意味さぶりは健在です。
何なんでしょうね、あれ。 『未来少年コナン』ラナの拷問に使ってた謎の棒みたいなもんでしょうか。
そんなことを考えながら、木の葉が面白いように緑へ変わって行く坂を下り、駅まで帰りましたとさ。

けいはんな記念公園・水景園、この日の客層は基本、高齢者ばかり。
小さい子供を連れた家族連れもそれなりにいましたが、全体の7~8割が高齢者。
カメでさえ、老若何女問わずあまり見かけることがありませんでした。
人の量も、少なめ。平日月曜だったためか、あるいはコロナの影響かは、不明です。
とにかく、決して混んではいません。単に敷地が広過ぎるからの気もしますけど。

そんな、けいはんな記念公園・水景園の紅葉。
好きな人と観たら、より府立公園なんでしょう。
でも、ひとりで観ても、府立公園です。

【客層】 (客層表記について)
カップル:微
女性グループ:微
男性グループ:微
混成グループ:微
子供:微
中高年夫婦:微
中高年女性グループ:微
中高年団体 or グループ:9
単身女性:微
単身男性:微

【ひとりに向いてる度】
★★★★
客層的に居心地の悪さはないし、狭くないのもひとり向き。
紅葉は、水辺の映え方は割と良いが、橋の裏側はまあまあ。
巨大橋や巨大岩に食指が動く癖の人には良い場所だが、
それ以外の人が交通費と時間をかけて行くべきかは、微妙。
大半の京都府民より、奈良県民にかなりお勧め。

【条件】
月曜+紅葉やや盛り過ぎ 13:45~15:50


 
 
 
 
けいはんな記念公園
京都府相楽郡精華町精華台6-1
水景園開園時間 9:00~17:00
年末年始休園

奈良交通バス 公園東通り下車 徒歩すぐ
JR祝園駅&近鉄新祝園駅下車 徒歩約30分
 

けいはんな記念公園 – 公式