スプリングスひよしで納豆餅を食べてダムを見物して温泉に入りました。もちろん、ひとりで。

スプリングスひよしで納豆餅を食べてダムを見物して温泉に入りました。もちろん、ひとりで。
京都の正月と言えば、白味噌雑煮。それは確かにその通りです。間違いありません。
でも府域へ視野を広げたら、白味噌雑煮以外にも年始に食されている食物が存在します。
その典型が、南丹市および京都市右京区京北の山間部にて食されている納豆餅でしょう。
納豆餅。納豆出汁の雑煮でもなく、納豆トッピングでもなく、納豆を内蔵させた京都の納豆餅。
納豆餅エリアで最も有名なのは、時代祭にて維新勤王隊列を担うことで知られる山国の辺であり、
此処は 「納豆発祥の地」 みたいなことまで打ち出して、納豆餅の積極的なPRにも取り組んでるほど。
何故そこまで納豆を重視するのかと言えば、事情は日本の他の山間部とさほど変わりません。
一大木材消費都市・京都へ木を送るため人は昔から沢山住んでるけど、山間部ゆえ蛋白質が乏しく、
確保のための知恵として古くから納豆が生産され、その勢いで餅に入れたら納豆餅、なわけです。
この納豆餅、当サイトも企画内で一度食べてます。ぼたん鍋企画の中で食べてます。
食べた場所は、納豆餅エリアの最南西と言えそうな南丹市日吉町にある、道の駅 スプリングスひよし。
大堰川 aka 保津川 aka 桂川の下流地域に於ける洪水被害回避および上水道水源確保のため、
日吉町天若をまるごとダム湖にする形で建設された日吉ダムの、おまけと言えばおまけの施設です。
此処でぼたん鍋を食した際、納豆餅も食べました。それも、正に正月である1月に食べました。
が、鍋に投入した納豆餅は半分以上溶けてしまったので、納豆餅感を充分に味わえなかったのです。
おまけにその日は警報級の大雪で、ダムも見物出来ず、温泉も早仕舞いで入れなかったのです。
このリベンジをしたい。正月にちゃんと納豆餅を食って、ちゃんとダムを見て、ちゃんと温泉に入りたい。
そう思って今回、改めて納豆餅とダムと温泉を堪能すべくスプリングスひよしへ出かけました。
いや、温泉やダムはともかく納豆餅に強いこだわりがあるかと言えば、そうでもありません。
私のルーツの地は南丹市ですが、雑煮は白味噌であり、納豆自体もかなり苦手な方です。
でも、味より大事なものが食にはあります。その大事なものを、見つけに行きました。

1月末、割と混んでる電車で京都から園部まで来てから福知山行きに乗り継ぐと、さらに混雑。
そして下車した日吉駅では、スーツケースを持った客も大勢降りました。もちろん、帰省ラッシュです。
ルーツを大切にするこの辺では、帰省が1月いっぱい続きます。皆、これから納豆餅を食すのでしょう。
・・・というわけがなく、この混雑は美山かやぶきの里のもの。雪やライトアップを観に行くわけですね。

アジア系ばかりの美山客がバスを待つのを横目に日吉駅を出て、日吉ダム方面へ向かいます。
以前に来た際はとんでもない大雪で、歩くのさえ困難でしたが、今回は全くそんなことはありません。
御覧の川は、大堰川 aka 保津川 aka 桂川。日吉ダムで堰き止められ、まるで小川のような風情です。
かつては木材の物流ハイウェイであった川ですが、今は山間部の長閑な風景に溶け込んでいます。

などとのんびり歩いてると、あっという間にスプリングスひよしへ到着しました。雪がないと、早い。
そして雪の時は気付かなかったけど、此処、徒歩だと入り難い。まごつく横をバスが抜いていきます。
団体かな。温泉ツアーでしょうか。あるいは美山へ行く連中が途中で寄ったりする感じなんでしょうか。
玄関で客を出迎えるのは、マスコットのバリィさん。もちろん健在であり、何か客引きで忙しそうです。

いや、バリィさんではありませんでした。正確には何ちゃらという人です。大変失礼いたしました。
以前来た際は雪が積もっててわからなかったけど、頭に手ぬぐい乗せてるので、あくまで別物です。

バリィさんに挨拶してから、建物へ。こちらは以前の印象と変わらず、原発感溢れる箱物な感じ。
玄関前は先刻のバスが運んだアジア客で賑やかですが、トイレで寄っただけみたいです。入ります。

中の印象も、以前と特に変わりません。昭和末期/平成初期の道の駅の匂いが漂う施設です。
アジア客は施設に用はないらしく、レストランもガラ空き。なので温泉棟を眺める一等席、ひとり占め。

注文するのは、もちろん納豆餅です。納豆餅メニュー、納豆餅うどんをはじめ色々とあるみたい。
私は、すっかり南丹市の名物となった男前豆腐店とのコラボである納豆餅+揚げ出汁を頼みました。

なのに何故か、ダムカレーを食おうとしている・・・。ダムカードまでもらっている・・・。

何故か、ダムライスの向こうで破堤を待つカレー湖を見つめたりしている・・・。

何故か、ダムライスの背後で洪水に怯える卵や福神漬けなどを見つめたりしている・・・。

と、ベタを逃げずに押さえるサイトとしてベタなダムカレーを履修した後は、いよいよ納豆餅です。
本名、ひよし名物納豆餅と京都男前豆腐の揚げ出汁。要は揚餅入りの揚げ出しです。いただきます。

これが、美味い。要は揚餅入りの揚げ出しなので美味くて普通ではあるんですが、割と美味い。
納豆の臭みもさほどないし。私、先述通り納豆はあまり好きではないんですが、これは良い感じです。

ぼたん鍋に入れた際はかなり塩辛かった納豆餅ですが、揚げると食感の良さの方が光ります。
食において味よりも大事なものは、やっぱり味だな。美味いとまた食いたくなって、文化も残るもんな。

という感じで納豆餅、完食しました。次は、温泉です。温泉棟が私を呼んでいる・・・。

いや、その前にダムを見物しようかな。ダムカレーの元ネタを巡礼する感じで。

時間は15時前。季節柄、じきに暗くなりそうです。なので、先にダムを見ときます。

まずは、ダムの手前の卵、ではなくてふれあい橋

ダムライス、別名・日吉ダムの本体。

その日吉ダムの放水、またの名を福神漬け。

続いて、何となくヘルメットをかぶりたくなるボタンを押して、堤頂へ。

で、カレー。ではなくて、天若湖。

その天若湖と、ライスならぬダム。以上、水位が割と気になる1月の日吉ダムでした。

あ、古代米を忘れてました。芝生公園、その本名は古代米。雪だるまも添えて。

「雪がない」 と何度か書きましたが、少しはあるんですよ。なので、当たり前だけど寒いんですよ。
そんな所だからこそ、温泉です。前回訪問時は入れなかった、温泉です。今度こそ、本当に入ります。

前回は玄関先で 「終了です」 と言われてしまった温泉ゾーンですが、今回はごく普通に入場。
土足ゾーンと靴脱ぎゾーンの境目がわかり難い玄関で靴を脱ぎ、脱いだ靴を下駄箱に仕舞い込み、
下駄箱の鍵をフロントに預けてから、その交換票でやっとこさチェックイン出来るという謎の複雑体裁。
靴脱ぎっぱなしで入館して、帰り際に 「靴ない靴ない靴ない」 と騒ぐ人が多い土地柄なんでしょうか。

実際に中へ入ると、施設はほぼスーパー銭湯状態。規模も、施設内容も、スーパー銭湯状態。
岩盤浴や温水プールもあって、その利用者も割といますが、雰囲気は近所のスパ銭という感じです。
脱衣場に入っても、印象は変わりません。銭湯と違うのは、ロッカーがやや大きいことくらいでしょうか。
そして、本丸の浴場は無論、完全にスパ銭。あるいは、普通の銭湯ともあまり変わらないような感じ。

浴場は、泡風呂や電気風呂、水風呂やサウナ、そして温泉に必須の露天風呂も完備してます。
露天風呂は、さほど小さくありません。なので大人気。ゆえにかなり混んでて、結果として狭いです。
泉質は、どうなんでしょうか。温泉に全然詳しくない私には、限りなく単なる湯のように感じられました。
施設内には確かに温泉の匂いが漂ってるんですが、湯に入ると温泉感が全くないのが実に不思議。

ほどほどに浸かってぼけ~としたら上がり、上がった後は休憩室みたいな所でひたすら休憩。
休憩スペースは、単独の気まずさを消せるくらいに広いのがナイス。珈琲などを買ってくつろぎます。
傍では肉まんとかも売ってるんですが、客が完全に地元民メインなためか、手を出す者はほぼ皆無。
おっさんが微動だにせず休んでるか、温水プールから出てきた婆さん達がしゃべってるばかりです。

いずれにせよ、余所者の単独が長居する場所ではありません。ほどほど休んだら、退出します。
受付の方はかなり気合が入ってて、常連と丁寧に話す一方で、帰る私にも丁寧に挨拶してくれました。

時間は、17時。空はすっかり暗くなっています。見送ってくれるのも、もちろんバリィさんです。
夕日を見つめながら丹波の空に浮き続ける、バリィさん。いや、しつこいですね。本名、ゆっぴ~さん。
この時間のスプリングスひよしは入浴で来る地元客がとても多く、ゆっぴ~さんが出迎え続けてます。
その背中は、箱物の淋しいマスコットと言うよりも、何か仕事で忙しい人の背中のように見えました。
というわけで実質的には、
1月の月末になってネタを取ってないことを急に思い出して慌てて、
適当に日吉に行って餅食ってカレー食って温泉入ったというだけの記事でありました。
味より大事なもの、当サイトでは今後も責任を持って追及して行こうと思います。
思ってるだけで実際には何もしないかも知れませんが、本当です。此処に誓います。
レストランの客層は、
私の前に単独男性がいて、その後に弁当のテイクアウトがあり、
帰り際に中年夫婦みたいなのと入れ違ったくらいです。
温泉の客層は、9割が地元系の中高年というか、はっきり言えば老人。
家族連れがたまにいるくらいで、大半は老人です。男女比は、半々くらい。
日吉駅ですれ違った観光客や、到着時にみかけたアジア人は、ひとりたりともいません。
本文中にも書いた通り、温泉だけはなかなかの盛況です。
食事をしていた14時台でさえ、橋を渡って温泉棟へ行く客を何度も見ました。
地元の人は、割引券か何かをもらえたりするんでしょうか。
ひとりに向いてる度は、★★★という感じです。
丹波にルーツを持つ私も割とアウェーに感じるくらいに地元オンリーであり、
温泉の方もがっつり温泉を求めて行くようなテイストではないように思います。
ただ、 「ダム見物のついでに温泉入れて良かった」 と思える人には、
案外向いているかも知れません。
そんなスプリングスひよしの、納豆餅とダムと温泉。
好きな人と行けば、より納豆餅とダムと温泉なんでしょう。
でもひとりで行っても、納豆餅とダムと温泉です。
スプリングスひよしへ行って丹波ぼたん鍋を堪能してきました。もちろん、ひとりで。

道の駅 スプリングスひよし
京都府南丹市日吉町中宮ノ向8
水曜 定休
温泉 10:00~21:30
食事 平日11:00~18:00 土日祝11:00~20:00
JR山陰本線 日吉駅下車 徒歩約30分
スプリングスひよし – 公式

