醍醐寺へ桜を観に行ってきました。もちろん、ひとりで。

2019年4月5日(金)


醍醐寺へ桜を観に行ってきました。もちろん、ひとりで。

当サイト 『ひとりでうろつく京都』 にはこれまで、醍醐寺の桜記事が存在しませんでした。
メジャースポットへの単独特攻を身上とする、当サイト。醍醐寺スルーなど、基本、ありえません。
なのにスルーし続けてきた理由は、ただひとつ。豊太閤花見行列の時に、特攻したかったからです。
秀吉が己の命の散り際に華々しく催し、醍醐寺を名実共に桜の名所としたともいえる、醍醐の花見
そして、単なるコスプレ祭にも見えるものの、その醍醐の花見を現代に復活させた、豊太閤花見行列。
醍醐寺の桜を観るなら、この行列と共に観るのが、筋だろう。そう思い、機会を窺ってたわけですね。
で、サイトを始めた頃から2019年に至るまで、その機会がことごとく振られ続けてきたわけですね。
豊太閤花見行列が行われるのは、4月中旬。京都の桜は、散り際 or 完散のタイミングとなります。
「花見客を少しでも残そうとして、散り際にやってるんだろ」 と、思わず勘繰りたくなる間の悪さですが、
とにかくタイミングが合わないまま時は過ぎ、結果として何年もスルーし続けてしまってたのでした。
しかし、醍醐寺はやはり、醍醐寺。そんな理由で延々スルーなど、やはり許されないのです。
醍醐寺。真言宗醍醐派総本山、醍醐寺。秀吉が花見をするために建てた寺、では無論ありません。
平安時代初期に京都東南の醍醐山を丸ごと境内として創建されて以来、修験霊場として信仰を集め、
醍醐天皇を筆頭に皇室の庇護も厚く受けた、極めてロイヤルかつスピリチュアルな寺であります。
が、応仁の乱を食らって、醍醐天皇の冥福を祈る五重塔以外、壊滅。が、その後に秀吉が、出現。
秀吉からの帰依を得た醍醐寺は、伽藍の造営・改修と共に、醍醐の花見に向けた桜の植樹も実現。
この醍醐の花見により何とか盛り返し、以後も色々あるのもの、世界遺産として現在に至るわけです。
で、桜の方もまた、京都随一の桜メジャースポットと呼ばれるに相応しい威容を誇ってるわけです。
五重塔周囲に加えて、三宝院に博物館、タダ観ゾーンの桜馬場など、実に見所が多い醍醐寺の桜。
当然、シーズン中は平日だろうが何だろうが、大混雑。となれば、スルーはやはり、許されません。
そう思い今回、特攻したのでした。行事も何もない単なる普通の日に、特攻したのでした。


京阪電車・六地蔵駅から京阪バスに乗ってやってきた、平日13時過ぎの花の醍醐寺門前。
あ、この行き方は基本、京阪沿線 or 宇治方面の人だけが使うもの。なので車内は、さほど混まず。
しかし、門前は無論、人だらけ。主流のアクセスである地下鉄方面から、人がバンバンやってきます。
四条方面から来るバスも客を降ろしまくり、車も通りまくり。 「醍醐の花見」 に相応しい賑わいです。


とはいえ、境内が極めて広い醍醐寺。清水寺みたく歩きにくいということは、ないんですけどね。
中は、混雑も桜も、ほど良い感じ。で、まずはタダ観ゾーンの桜をタダで拝むこと、しばし。


霊宝館の前へ行くと、混雑がほど良くない気もするけど、タダ桜をタダで拝むこと、しばし。


桜より人間が多い気もするので、望遠で思いきり寄って、タダ桜をタダで拝むこと、しばし。


で、まず三宝院から入ろうかと思ったら、券が全込1500円だけで、唖然とする。


でも入ってみたら、太閤しだれ桜はやはり実に中々に中々で、割と陶然とする。


1500円払って当然とまで思わないけど、太閤千代しだれにも、割と陶然とする。


ただ1500円の元は取ろうと書院に入ったら、思いきり人だらけで、憮然とする。


で、三宝院を出たら、桜と人だらけの仁王門を潜って下醍醐・伽藍へ。


伽藍ゾーンへ入り、桜に隠された五重塔を拝んだら、さらにその先へ。


梵鐘と共に桜を観て、前にナメ物があった方が桜は映えるかもと思う。


清瀧宮の瓦と共に桜を観て、やはり桜は前面の方が良いなとも思う。


秀吉が紀州・湯浅から強奪してきた金堂を、桜の向こうに眺めて、陶然とする。


五大力で護摩焚いてた不動堂の前の桜越しに、五重塔を眺めて、陶然とする。


何の屋根か忘れたけど、とにかく何かの屋根の下で桜を眺めて、陶然とする。


どのあたりの桜か忘れたけど、とにかく桜の向こうの桜を眺めて、陶然とする。


で、下醍醐・伽藍ゾーンを出たら、日月門を潜って大伝法院ゾーンへ。


門を潜った先でウェルカム桜を潜ったら、その奥の観音堂・弁天堂へ。


観音堂から放生池を観て、出来過ぎなくらい出来過ぎな景色だと思う。


と思ってたら、この辺の池や堂は昭和製と知り、さもありなんとも思う。


それでもやはり、観音堂と池と桜を桜の向こうから望遠で眺めて、陶然とする。


もっと望遠で寄り、寄り過ぎて桜か何かよくわからんものの、割と陶然とする。


ただちょっと桜疲れしてきたので、池の中の弁天堂へ寄るも、割と陶然とする。


弁天堂から離れて、アプローチの橋が池に映り込むのを眺めて、陶然とする。


で、観るだけ観たら下醍醐の伽藍を辞して、今度は仁王門から桜馬場を拝むこと、しばし。


そして、興味はないけど1500円の元は取ろうと霊宝館へ向かい、看板を拝むこと、しばし。


で、霊宝館に入ると、敷地が広い割に通路が狭い&人圧が高くて、憮然とする。


人圧は高いもののタイミングは良く、しだれ桜は何ともしだれ桜で、陶然とする。


どうにもこうにも人圧は高いものの、しだれ桜は何ともしだれ桜で、陶然とする。


シーズン最後に咲く白山大手毬は半咲きだけど、これはやはり、当然とする。


で、おしまい。醍醐寺の桜でございました。全込1500円、悔しいですが、値打ちはありましたね。
ただ、タダ桜が一番圧巻とも感じたけど。とか思いながら、またタダ桜を拝むこと、しばし。


で、おみやげコーナーを一応覗くも、醍醐感のあるものがなかったので、そのまま退寺します。
門前はやはり、バス停の周りに凄い行列が出来てました。客数の割にやたら狭いんですよね、此処。
人間に飽きてた私は、バスをパス。浴びるように桜を堪能しましたが、同じくらい人間も堪能したので。
西陽と混雑を避け、観光バスに何度も抜かれながら奈良街道を北上し、小野駅から帰りましたとさ。

この日の醍醐寺の客層は、基本的に烏合の衆状態。
10代や修学旅行生こそ少ないですが、それ以外の年齢層は概ねどの層もいるという。
目立つのは団体で来てる中国人と老人ですが、他の層も多いので、印象は中和されてます。
カップルもいることはいますし、相当にハイな阿呆も見かけますが、ほぼ他の連中に印象が埋没。
中国人の挙動も、大体同じ感じです。他のグループ系や若者の挙動も、やはり同じ感じです。
中高年以上のテイストも、やはり烏合。数的には団体が多いですが、質的には極めて雑多。
あと、地元&近隣系もかなり来ており、観光:地元比は6:4くらい行ってたんじゃないでしょうか。
タダ見ゾーンと有料ゾーンで、客層の変化はなし。単独は、若いカメが男女とも多い感じ。

そんな醍醐寺の、桜。
好きな人と観たら、より醍醐味なんでしょう。
でも、ひとりで観ても、醍醐味です。

【客層】 (客層表記について)
カップル:1
女性グループ:1
男性グループ:微
混成グループ:2
子供:微
中高年夫婦:1
中高年女性グループ:1
中高年団体 or グループ:4
単身女性:微
単身男性:微

【ひとりに向いてる度】
★★★★
客層および混雑度だけでいえば、地獄に近い。
ただ、桜の状態が良いと場の雰囲気は穏やかとなり、
気のせいか、居心地の悪さは不思議と感じない。
桜のクオリティは、普通に圧巻。

【条件】
平日金曜+桜ピークやや過ぎ 13:15~16:00


  

 
 
 
醍醐寺
京都市伏見区醍醐東大路町22
通常拝観 9時~17時 

市営地下鉄東西線 醍醐駅下車 徒歩約10分
京阪バス 醍醐寺 or 醍醐三宝院 下車すぐ

世界遺産 京都 醍醐寺 – 公式

醍醐寺 – Wikipedia